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私んちは淫乱家族ー続編<夏の終わりに>
第12章 旦那さまと奥さま

月曜日の夕刻、旦那さまは仕事を終えると約束通り、名刺に書かれている場所を訪れた。
大通りに面したビルの2階の入口に、ヨガスクールと書かれた表札が出ている。
彼女はそこでヨガのインストラクターをしていたのです。
ドアを開いて中に入ると、受付に人はいないし、深閑として人の気配がない。
奥の扉をそっと開いて覗き込むと、広々としたトレーニングルームになっており、彼女が一人で寝転がって身体を動かしていたのです。
旦那さまの来訪に気づいて女性は立ち上がる。
「お待ちしておりましたわ」
黄色いスポーツブラに黒のタイツがいかにもインストラクターらしく、立ち上がる動作もはじけるように機敏だった。
「先日のお礼に、ヨガを教えて差し上げたいのですわ。お仕事のストレスを発散させて、身体も心もリフレッシュできますわよ」
「えっ、私のような老いぼれでも、リフレッシュなんてできるのかな」
「まあ、老いぼれだなんて冗談を。顔の艶もいいし、まだまだ若いじゃありませんか」
旦那さまはスポーツジムにだって行く気はないし、ヨガなんてまるで興味はなかったけれど、若い女性の誘いとなれば、むげに断ることもできない。というよりも、はなはだ嬉しい。
とりあえず旦那さまは、彼女の指導に従うことにしたのです。
「そうですか。確かに運動なんてしてないから、身体がなまって硬くなってる。それじゃあ是非、ご指導をお願いしようかな」
「はい、それでは背広を脱いで頂きますね。毎週月曜日はスクールがお休みなんですよ。だから誰も見ている者はいませんから、動きやすいように下着になって下さいな」
運動着など持ち合わせていない旦那さまは、言われた通りにするしかありません。

