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Start Over Again
第10章 恋人というのは


「え、大丈夫?」

「だ…ゴホッ…だいじょ…ゴホッ…ぶ」

おしぼりを渡すと「ちょっと…席外します」と言って席を立つ橋本くん。
お手洗いかな、と思いながら見送って幸田さんを見ると「恋っていいわねぇ~…」としみじみモード。

そう言われると、橋本くんの恋バナってちゃんと聞いたことない。
爽やか好青年だからモテそうなのに、浮いた話も耳にしない。

だけど幸田さんと橋本くんの態度を見るに、橋本くんの恋愛事情を幸田さんは勘づいてる感じだろうか。

「…幸田さんは、結婚して…3年目ですよね」

「ん~だね。え…待って。もうそんななる?」

うなずいたあとすぐに自分で驚いた顔をする幸田さんが可愛い。

「結婚って…いいですか?」

「うん、今のところは。…なに、恵香。その彼と結婚したいの?」

「う~~ん……わかんないです」

東さんとのことがあって結婚に対して前向きになれなかったのはもちろん、朔ちゃんのことを考えるとまだわからない、というのが本音だ。

朔ちゃんはまだ二十歳で学生。
これから多くの人と出会って、多くのことを経験していく。
私より魅力的な人はもちろん、興味を持つことも増えていく中で、私の存在は邪魔にならないだろうか。

「…まぁ、考えすぎるのもわかるしそれが恵香のいいところでもあるけど、その彼なら恵香のそういう部分も含めて受けとめてくれるんじゃない?」

「…そう…ですね…」

確かに、朔ちゃんならありのままの私を受けとめてくれると思う。
泣いてる私を面倒くさがらず、やさしく抱きしめてくれた朔ちゃん。
もらってばかりで何も返せてない気がするから、帰ったらやさしく抱きしめよう。
そう心に決めてると、橋本くんが戻ってきた。

「戻りました~。何の話してたんですか?」
「結婚について。結婚願望あるの? はしもっちゃんは」

「結婚…どちらかといえば、あります」
「ほぉ~~」

感心したようにうなずく幸田さんを見ながら
「橋本くん今、恋人いるの?」と聞くと
橋本くんは焼鳥をほおばりながら私を見た。

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