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幼なじみとしたいコト
第1章 幼なじみ
動画が終わってからしばらくは声が出せなかった。
満足感がすごくて、余韻に浸っていたかったのかもしれない。
やや胸の鼓動が落ちついてから顔だけを横に向けて春希を見ると、気まずそうな顔をしてうつむいていた。
ん? と思いながらそっと二の腕にふれると、ビクッとしながら少し私を見てすぐにうつむく。
顔を覗き込もうとして、やっと気がついた。
春希のスウェットパンツの股間あたりがしっかり膨らんでいる。
「あ……」
「ごめんっ!!」
私の言葉に被せるように謝って、両手で顔を覆い隠す春希。
男の子からしたらエッチな動画を見て勃起しちゃうのは自然なことなんだろうけど、隣に私がいるから恥ずかしいんだろうな。
「え? 何で謝るの。生理現象だから仕方ないよ。むしろ、ここで勃たない方が心配なんだけど」
「っ……」
「……ね、春希。勃ってるとこ、見たい」
またもやサラッと口にすると、春希は顔からバッと手を離して "信じられない" とでも言うように私を見る。
「な……なに……」
「お願い」
「ム、ムリ……」
「えー……じゃ、春希が自分でシてるとこ見たい」
「は!? 余計にムリッ!!」
首がもげるのでは? ってくらい首を横に振って拒否する春希。
私に対して甘い春希がここまで拒否するってめずらしい。
もしかしたら本当にイヤなんだろうけど、ここまできたら "見たい!" という欲が私の中の冷静さをはるかに上回っていた。
ジリジリと春希へ近寄っていき、ぎゅうぅっ! と二の腕に抱きつき、そっと肩にアゴを乗せる。
そこに上目遣いをプラスさせれば完璧。
「春希……お願い」
私は知っている。
こうやってお願いすれば男 (今のところ試したのは父親だけだが) はお願いを聞いてくれることを。
「……」
呆然とした様子で私を見つめる春希。
だけど顔は真っ赤で、多少の効果があったのは何となくわかった。