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幼なじみとしたいコト
第1章 幼なじみ
「どうしてもイヤなら、旬くんに……」
「……ああ~~もうっ、わかった! わかったからっ……」
ここで再び旬くんの名前を出すなんて、我ながらズルいとは思ったが仕方ない。
二の腕に抱きついて上目遣いなんて……普段の自分からはとてつもなく似合わないことをしたんだから、見せてもらわなきゃ割に合わない。
「ほんと!?」
「そんなに、僕がしてるとこ……見たいの?」
「うん! 見たいっ!!」
きっと私の瞳は期待いっぱいにきらめいていたと思う。
ある意味、曇りなき眼に見つめられて春希は呆れたかもしれない。
だけど……
「……わかった。見せるよ」
こうやって、やっと春希は承諾してくれたのだから、上目遣いなんて恥ずかしいことをした甲斐があった。
「でも、僕だけってのはな……」
そう思ったのは一瞬だけで、
「僕が見せたら……秋ちゃんのも、見せてくれる?」
すぐに自分の言動を後悔することとなる。
「…………え?」
秋ちゃんのも……?
私のって……私のアソコ!?
「だって……僕だけ恥ずかしいなんて、公平じゃない。秋ちゃんいつも言ってるよね!? "男女平等"、"等価交換" じゃなきゃ! って」
「そ……それとこれとは……」
「違わないよ。僕のいちばん恥ずかしいところを見たいなら、秋ちゃんも僕に見せてくれないと!」
ううう……まさか、そうくるとは。
見たいけど、見せるのは恥ずかしい!
恥ずかしいけど……見たい!
見たい、恥ずかしい、見たい、恥ずかしい。
同じことをグルグル考えていると、春希が軽く笑った。
「ね。そう言われるとムリでしょ? お互い恥ずかしいだけだし……。ね、わかったら離れて……」
二の腕に抱きついたままの私を離そうと春希が私の腕を掴みかけたところで、私は首を横に振る。
それを見て春希はピタッと動きを止めた。