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木の実を集めて君にあげる
第3章 再会したけど片想いは続く
懐かしい幼稚園についた時は、
既に薄らと暗くなっていた。
「まだまだ、桜は先ね…」と、
車から降りて桜の樹を見上げながら瑞樹ちゃんが小さい声で呟く。
桜の妖精みたいに可愛くて、
僕は思わず瑞樹ちゃんの髪を撫でながら、
「瑞樹ちゃん、相変わらず小さいな」と言った。
瑞樹ちゃんは僕を見上げると、
「安西くん、いつも私のこと、
チビって言ってたわよね?」と、
少し頬を膨らませて言う顔は、
幼稚園の頃の面影もあるけど、
誰よりも可愛くて愛おしいと感じた。
そんな気持ちを伝えたくて、
気づいたら僕は瑞樹ちゃんを抱き締めて、
「違うよ。
小さくて可愛いって言ってたんだよ」と言った。
瑞樹ちゃんの身体が、
ギュッと強張るのを感じた。
僕も心臓がドキドキして、
どうにかなりそうだった。
「瑞樹ちゃんのファーストキス貰ったの、
僕だよね?」と耳元で囁いて、
そのまま瑞樹ちゃんにキスをした…
つもりだったけど…。
瑞樹ちゃんはそっと顔を背けてしまったので、
僕の唇は虚しく瑞樹ちゃんの唇を掠めてしまって捉えることは出来なくて、
柔らかい頬に着地した。
甘くて柔らかい頬っぺたの感触だった。
「ずっと好きだった」
僕の口が勝手に喋り始めてた。
「全然、会えなかったけど、
本当に会いたかったんだよ」と、
一気に言ってみて、
瑞樹ちゃんの答えを待った。
ハグであんなに身体を硬くしてるくらいだから、
多分、オトコと付き合ったり遊んだりはしてない。
祈るような気持ちで待っていた。
でも、答えは残酷だった。
「ごめんなさい。
私、好きな人がいて…」
終わった。
僕はいきなり、
失恋したらしい。
既に薄らと暗くなっていた。
「まだまだ、桜は先ね…」と、
車から降りて桜の樹を見上げながら瑞樹ちゃんが小さい声で呟く。
桜の妖精みたいに可愛くて、
僕は思わず瑞樹ちゃんの髪を撫でながら、
「瑞樹ちゃん、相変わらず小さいな」と言った。
瑞樹ちゃんは僕を見上げると、
「安西くん、いつも私のこと、
チビって言ってたわよね?」と、
少し頬を膨らませて言う顔は、
幼稚園の頃の面影もあるけど、
誰よりも可愛くて愛おしいと感じた。
そんな気持ちを伝えたくて、
気づいたら僕は瑞樹ちゃんを抱き締めて、
「違うよ。
小さくて可愛いって言ってたんだよ」と言った。
瑞樹ちゃんの身体が、
ギュッと強張るのを感じた。
僕も心臓がドキドキして、
どうにかなりそうだった。
「瑞樹ちゃんのファーストキス貰ったの、
僕だよね?」と耳元で囁いて、
そのまま瑞樹ちゃんにキスをした…
つもりだったけど…。
瑞樹ちゃんはそっと顔を背けてしまったので、
僕の唇は虚しく瑞樹ちゃんの唇を掠めてしまって捉えることは出来なくて、
柔らかい頬に着地した。
甘くて柔らかい頬っぺたの感触だった。
「ずっと好きだった」
僕の口が勝手に喋り始めてた。
「全然、会えなかったけど、
本当に会いたかったんだよ」と、
一気に言ってみて、
瑞樹ちゃんの答えを待った。
ハグであんなに身体を硬くしてるくらいだから、
多分、オトコと付き合ったり遊んだりはしてない。
祈るような気持ちで待っていた。
でも、答えは残酷だった。
「ごめんなさい。
私、好きな人がいて…」
終わった。
僕はいきなり、
失恋したらしい。