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木の実を集めて君にあげる
第5章 ドライバー爆誕
あまりにも切羽詰まった様子の瑞樹ちゃんをなんとかしてあげたくて、
外に連れ出そうと思った僕は、
「ちょっと外に行かない?」と言って、
瑞樹ちゃんのお母様にも声を掛けて、
4人で車で出掛けた。
チャヤまで車を走らせて、
海をのんびり見ながら少し歩いて、
お店でお茶をした。
紘子ちゃんが注文してくれた、
瑞樹ちゃんが好きだと言うモンブランも食べれなくて、
少しずつフォークで切って、
小鳥に給餌するように食べさせてあげるけど、
瑞樹ちゃんは人形みたいに淡々とそれを受け入れてるだけだった。
流石に零してしまいそうで、
紅茶は飲ませることが出来なくて、
「紅茶、飲める?
ケーキだけだと、喉、詰まっちゃうよ?」と言うと、
ハッとした顔をして、
両手でカップを持ってゆっくり子供のように飲んでくれた。
お土産のケーキを買って、
もう一度海に出た。
瑞樹ちゃんは噛み締めるようにゆっくり、
大好きな人の子供が亡くなったこと、
一緒に居たかったけど家に連れ戻されたこと、
四十九日に法要には絶対に出たいことを話してくれた。
話を聴きながら、
僕は泣いていた。
亡くなった子供さんのことを泣いてるんじゃなくて、
哀しんでいる瑞樹ちゃんが可哀想過ぎて泣いている僕は、
冷たい人間なんだろうか。
紘子ちゃんの携帯を借りて、
亮平ってヒトに電話をしていたけど、
出ないようで、
更に瑞樹ちゃんの顔が曇ってしまった。
おいおい、電話に出ろよ?
瑞樹ちゃんをこれ以上、哀しませないでくれよ。
僕は心の中で呟いた。
江川ってヒトにも電話をしていた。
また、違う男かよ。
どうやら、亮平ってヒトとの共通の知り合いらしいけど、
小さく呟くように頷いているだけで、
何を話しているかは判らなかった。
外に連れ出そうと思った僕は、
「ちょっと外に行かない?」と言って、
瑞樹ちゃんのお母様にも声を掛けて、
4人で車で出掛けた。
チャヤまで車を走らせて、
海をのんびり見ながら少し歩いて、
お店でお茶をした。
紘子ちゃんが注文してくれた、
瑞樹ちゃんが好きだと言うモンブランも食べれなくて、
少しずつフォークで切って、
小鳥に給餌するように食べさせてあげるけど、
瑞樹ちゃんは人形みたいに淡々とそれを受け入れてるだけだった。
流石に零してしまいそうで、
紅茶は飲ませることが出来なくて、
「紅茶、飲める?
ケーキだけだと、喉、詰まっちゃうよ?」と言うと、
ハッとした顔をして、
両手でカップを持ってゆっくり子供のように飲んでくれた。
お土産のケーキを買って、
もう一度海に出た。
瑞樹ちゃんは噛み締めるようにゆっくり、
大好きな人の子供が亡くなったこと、
一緒に居たかったけど家に連れ戻されたこと、
四十九日に法要には絶対に出たいことを話してくれた。
話を聴きながら、
僕は泣いていた。
亡くなった子供さんのことを泣いてるんじゃなくて、
哀しんでいる瑞樹ちゃんが可哀想過ぎて泣いている僕は、
冷たい人間なんだろうか。
紘子ちゃんの携帯を借りて、
亮平ってヒトに電話をしていたけど、
出ないようで、
更に瑞樹ちゃんの顔が曇ってしまった。
おいおい、電話に出ろよ?
瑞樹ちゃんをこれ以上、哀しませないでくれよ。
僕は心の中で呟いた。
江川ってヒトにも電話をしていた。
また、違う男かよ。
どうやら、亮平ってヒトとの共通の知り合いらしいけど、
小さく呟くように頷いているだけで、
何を話しているかは判らなかった。