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木の実を集めて君にあげる
第5章 ドライバー爆誕
瑞樹ちゃんを家まで送り届けた。
ちょうどお父様も帰宅していたようだった。

ケーキを渡して挨拶をする。

瑞樹ちゃんは紘子ちゃんに泣きながらしがみついて、
「本当にありがとう」と言っていた。


「また来るよ」と言うと、
瑞樹ちゃんじゃなくて、
瑞樹ちゃんのお母様が、
「是非、来てね?」と言ってくれた。


車のドアを開けて、
中の一輪挿しから花を取り出して、
瑞樹ちゃんに渡した。


薔薇の専門店には寄れなかったけど、
瑞樹ちゃんぽい花をと思って、
チューリップっぽくない、
花弁がたくさんあってフリルみたいになってたピンクのチューリップをそっと渡した。


「ありがとう」と言いながら両手で受け取った瑞樹ちゃんは、
無理に笑おうとしてくれたけど、
涙がポロポロ溢れていた。


無理して笑わなくて良いのに。
抱き締めてあげたい。


そう思ったけど、
そんなこと、出来なくて、
そっと両手を包むようにするのがやっとだった。





高橋を先に家に送って、
紘子ちゃんと2人になってから、
少し亮平ってヒトの話を訊いた。


やっぱり、ググった時に出てきたオッサンが、
瑞樹ちゃんの好きなオトコだった。

紘子ちゃんが誘って時々一緒に行ってたバーで知り合ったらしい。
向こうが猛烈にアタックして、
多分押し切られるように付き合い始めて、
そんなに時間は経ってない。
初めて逢ったのが年末で、
付き合い始めたのって、
確か2月の半ばとか終わりだったんじゃないかな?

そんな話だった。



「まあ、あれだけ好きだって、
言葉でも態度でも示してくれたら、
純粋培養で経験もない瑞樹さんなら、
イチコロかもね。
あ、向こうの方が瑞樹さんにイチコロだったのかもしれないけどさ」と言われて、
本当に自分の行動の遅さを呪った。


大学決まって、
母さんを瑞樹ちゃんの家に送ったりした時に、
さっさと自分も家に行って、
告っておけば良かったのに。

本当に、馬鹿だった。

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