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木の実を集めて君にあげる
第6章 ラブホ突撃顛末記
その日の前日、ようやく電話で宇田川亮平というヒトと話が出来た。
ちょうど授業が終わって、
瑞樹ちゃんの大学に移動しようと駐車していた車に乗り込んだ時のことだった。
携帯に入れてた会社に連絡して、
携帯に連絡を貰えるように伝言していて3週間ほど経っていた。
丁寧で落ち着いた声で、
「お電話を頂いていたようですが?」と言われて、
僕の方が動揺してしまって、
上手く説明が出来ない。、
「あの…瑞樹ちゃんの…」と言うと、
「ああ。
幼稚園の同窓生の?」と言われた。
「はい。
安西悠介です」と言うと、
「用件は?」と返されて、
口籠もってしまった。
「あの。
明日、四十九日って聞いたんですけど…」
「ああ…」と言ったまま、
宇田川亮平は黙ってしまう。
「瑞樹ちゃんのご両親に、
模擬試験だって嘘をついて、
お寺に瑞樹ちゃん、連れて行きますから」と言うと、
ハッと息を呑んだような息遣いがした後、
本当に心からって感じの柔らかい声で、
「ありがとう。
本当にありがとう」と言われた。
僕、馬鹿なのかな?
お人好し過ぎるのか?
でも、これだけは言っておこうと思って、
なんとかキッパリ、言えた。
「別に宇田川さんの為じゃないですから。
哀しんでる瑞樹ちゃんを観るのが辛いからです。
だから、
絶対に迎えに行く時、
きちんと瑞樹ちゃんを返してくださいね?
2人で消えるとか、
絶対に辞めてください」
僕はそう言いながら、
泣いていた。
「判ったよ。
約束する。
本当に感謝してる」と言われて、
その日の通話は終わった。
ちょうど授業が終わって、
瑞樹ちゃんの大学に移動しようと駐車していた車に乗り込んだ時のことだった。
携帯に入れてた会社に連絡して、
携帯に連絡を貰えるように伝言していて3週間ほど経っていた。
丁寧で落ち着いた声で、
「お電話を頂いていたようですが?」と言われて、
僕の方が動揺してしまって、
上手く説明が出来ない。、
「あの…瑞樹ちゃんの…」と言うと、
「ああ。
幼稚園の同窓生の?」と言われた。
「はい。
安西悠介です」と言うと、
「用件は?」と返されて、
口籠もってしまった。
「あの。
明日、四十九日って聞いたんですけど…」
「ああ…」と言ったまま、
宇田川亮平は黙ってしまう。
「瑞樹ちゃんのご両親に、
模擬試験だって嘘をついて、
お寺に瑞樹ちゃん、連れて行きますから」と言うと、
ハッと息を呑んだような息遣いがした後、
本当に心からって感じの柔らかい声で、
「ありがとう。
本当にありがとう」と言われた。
僕、馬鹿なのかな?
お人好し過ぎるのか?
でも、これだけは言っておこうと思って、
なんとかキッパリ、言えた。
「別に宇田川さんの為じゃないですから。
哀しんでる瑞樹ちゃんを観るのが辛いからです。
だから、
絶対に迎えに行く時、
きちんと瑞樹ちゃんを返してくださいね?
2人で消えるとか、
絶対に辞めてください」
僕はそう言いながら、
泣いていた。
「判ったよ。
約束する。
本当に感謝してる」と言われて、
その日の通話は終わった。