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木の実を集めて君にあげる
第7章 妊娠したけどあいつは居ない
家に着いて、瑞樹ちゃんは先にタロウを連れて中に入って貰う。

荷物を運んでいて、ふと見ると、
瑞樹ちゃんが白い顔をしてグッタリしていた。


「顔色悪いけど、大丈夫?」とそっと頬に手を当てる。

すごく心配で、
独りにさせたくない。
リビングに寝るから泊まって行きたいと言うと、
瑞樹ちゃんは小さく頷いてくれた。


僕はそのまま、
思っていたことを口にした。

「あのさ。
生理、止まってるんじゃない?」


瑞樹ちゃんの動きが止まる。


夏休みになって、
寝込むほどのこととか、
貧血とかもなかったと言う。

言いながら、
僕は確信を強めていく。


そして、
翌日になったら、
試薬を買うか、
病院に行こうと重ねて言った。


そして、一番訊きたかったことを言った。

あいつには報告と相談をしたのかということ。


そしたら、瑞樹ちゃんは、
忙しそうで…とか言って、
まだ話もしていないと答えた。


僕は急速に苛立っていった。


その苛立ちが瑞樹ちゃんに向かっているように思われたのか、
瑞樹ちゃんが余計に小さくなってしまうから、
瑞樹ちゃんに怒ってるんじゃなくて、
連絡も取れていないことに苛立ってると言った。


携帯も多分、没収されないように電源切ってたのは判ったから、
とにかく連絡するようにとLINEを送らせて、
そのまま朝まで電源入れておくように言った。


それと、心配だから、
一緒に寝たいと言ってみた。


瑞樹ちゃんは、コクリと頷いてくれた。

順番にシャワーを浴びる。

瑞樹ちゃんの髪を不器用にドライヤーで乾かして上げてから、
腕枕して、2人で眠った。


時々、震えたり、
寝言を言う瑞樹ちゃんを抱き締めながら、
あの時…、
ラブホに行った時に瑞樹ちゃんを自分のモノにして、
あいつから奪い取ってたら、
こんなことにならなかったのに。

或いは、
指輪を嵌めてあいつとゴム無しで寝たって言った時に、
瑞樹ちゃんと寝てれば、
僕との間の子供が出来てたかもしれなかったのにと今更ながら後悔した。



でも、もう、遅かった。


瑞樹ちゃんのお腹には、
高い確率であいつとの間に出来た生命がある。


僕はそんな瑞樹ちゃんを、
これからも変わらず愛せるのかなと、
考えながらなんとか眠りにつこうとしていた。
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