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木の実を集めて君にあげる
第8章 どうやったら護れる?
お医者様の話だと、
頭についてはぶつけただけで、
腫れが引くのを待ってもう一度検査はする必要はあるけど、
MRIで診たところ、おそらく問題はないという所見だった。

3人、ホッとして笑顔が溢れた。


「ただ、赤ちゃんは残念ながら心音が止まっているから、
速やかに処置しないといけません」と続いて、
同時に3人、
「えっ?」と言った。


「なんとか、助けられないんですか?
瑞樹ちゃん、どうしても産みたいって…」

「申し訳ないけど、無理ですね。
母体の為にも、速やかな処置を…。
ご本人、意識がないから、
お母様、同意書、お願い出来ますか?
それとも、お父さんが?」と、
瑞樹ちゃんのお母様と僕をお医者様が交互に見る。


瑞樹ちゃんのお母様が、
少し震えながら、
「私が書きます」と言って、
バッグからペンを出していた。


「では、皆さん、待合室でお待ちください」と言われて、
3人、トボトボと待合室に戻った。


みんな、無言だったけど、
母さんが最初に口火を切った。


「本当に申し訳ありません。
息子が瑞樹さんを妊娠させました。
どうしても産みたいと2人が言うので、
私、知ってたのに内緒にしてました。
それなのに、こんなことになって…」


瑞樹ちゃんのお母様は、
手を握り締めて黙って下を向いていた。


「ごめんなさい。
頭の中が整理出来なくて…。
妊娠してたのは、本当なのね?」


僕は頷いた。


「父親は、悠介くんなの?」と言って、
僕を見る。


僕はもう一度頷いた。


瑞樹ちゃんのお母様は、
「判りました。
でも、ちょっと、うちの主人には言わないでいてくださる?
多分、怒りまくると思うから。
まずは、瑞樹さんの快復するのを待たせていただきたいわ」と言いながら、
涙ぐんでいた。


そして、
「悠介くん、瑞樹さんのこと、愛してるのよね?」と目を見ながら言われて、
「勿論です。
心から愛してます。
守れなくてこんなことになってしまって…」と言いながら、
ボロボロ泣いている僕に、
瑞樹ちゃんのお母様は、
「判ったわ。
とにかく、主人には内緒にしていてくださいな。
それと、妊娠は…、
結婚してからにしていただかないと。
順番違うことも、主人、嫌がりますので、
気をつけてあげてくださいね?」と静かに言った。
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