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木の実を集めて君にあげる
第9章 夜明け
そして、瑞樹ちゃんは、
あの日以来、初めて宇田川亮平のことを口にした。


「亮平さんは…
亡くなったの?」


僕はゴクリと唾を呑み込んで、
呼吸を整えてから、
ゆっくり話をした。


本当に不思議なことに、
月(るな)ちゃんと一緒に、
亮平さんは天に召されたんだって説明した。



そのことを噛み締めて、
咀嚼して、
呑み込んで受け入れるように、
瑞樹ちゃんは暫く目を閉じていた。


僕はその顔をぼんやり見つめていた。


そしたら、目をゆっくり開けると、
思いもよらないことを訊いた。

「私たち、その…。
一緒に寝てるけど、
そういうこと、してるの?」





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