パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第139章 デッドヒート：初めてのバレンタインチョコ

「ひゅー・・・やるじゃんっ・・・・。」
「意外だなぁ・・・石井さん・・・。」

男子生徒の学ランの黒い固まりが掲示板を取り巻いていた。
僕はそれをいぶかし気に見ながら、席に向かった。

「ご苦労さん・・・。」
担任の先生が、ねぎらいの言葉を投げてくれた。

「みなさーん・・・席についてくださーい・・・。」
大きな声に生徒たちはガヤガヤしながら席についた。

「たった今、報告があり我が中学校は駅伝で地区大会の優勝をしました。」
「おおぉー・・・。」

歓声と拍手が舞い上がる。

「クラス委員の彼は第一走者で二位をとり、優勝に貢献したのですっ・・・。」
先生の言葉が終えると同時に拍手が沸き上がった。

僕は照れながら視線の中で彼女を探していた。
だけど、石井さんはうつ向いたまま顔を向けてくれなかった。

不思議に思っていたけど、放課後に彼女と話すことを思い浮かべ、僕は興奮していた。
クラブでの今後の県大会のスケジュールの確認等で呼び出され、再び教室に帰ったのは一時間以上も過ぎたころだった。