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僕と彼女の週末
第15章 19:00 ブレーキ
「なんてね、ピルだよ。びっくりした?」

「ピル?あぁ……ぁっ!そういうことか!」
(そりゃそうだよね、じゃなきゃあんな風に…)

「ねぇ、明らかに今ホッとしたよね?」
結婚だなんだ言ってたくせに、ピルだと分かってホッとしてる、と思ったみたいだ。

「違うよ!違う!大変な病気だったらどうしようって、不安になっちゃっただけだって」

慌てれば慌てるほど嘘っぽい感じになっちゃって、余計に焦ってしまった。シュウマイが蒸しあがるころにはなんとか誤解がとけたけど。


おいしいって言いながらたくさん食べてくれて、僕は本当に幸せだなぁって噛み締めた。いつまでもこうやって、僕の作ったご飯を食べてくれたら嬉しいな。

心が乱高下したせいか、いつの間にか僕の下半身は落ち着きを取り戻していた。

このまま一緒に寝るだけだって幸せだと思える。

隣に寝たら体は反応しちゃうだろうけど、千夏ちゃんがその気じゃないのに無理やりなんてしたくない。


ついつい暴走しかける僕だけど、ブレーキはちゃんと機能している。ソファで買ってきたゼリーをおいしそうに食べてる千夏ちゃんを、床に座って見上げながらこの幸せを満喫していた。
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