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おっかない未亡人
第25章 サチコ18才
「てことで、口裏を会わせてほしくて。」

休憩中、夫に屋上で直談判する

慎吾と一晩過ごすためには口実が居るのだ
幸子は友達や元彼の家に泊まることは度々あったので外泊は容易いが
高校生の慎吾が外泊するのはそれ相応の理由が要った


「兄貴に頼むなんて大胆だね幸子ちゃんも。でも慎吾は受験生なんだよ。大事なときに女の子にうつつを抜かすのはなぁ。」

兄の家に泊まったことにすれば親も疑わないはずだと踏む 

「お願い、一晩だけ。」

「受験が終わってからじゃだめなの?」

「待てないです。」

淫乱だと思われてもいい

「どうしてそんなに急ぐの?」

あたしたちはこの時代の人ではないし
いつ元の世界に戻るか分からない
無事に戻れるかも分からない

歴史を変えてしまってて離れ離れになるかもしれない

少しでも早く長く繋がっていたい

「理由を話してくれるかな?でなきゃ俺も手放しに縦に首を振れないよ。」

エッチしたいからに決まってるでしょ

「じゃあ、私を抱いてください。そうすれば訳が分かるわ。」

「おじさんをからかわないでくれよ。」

「私って魅力無いですか?そんなに子供?」

「いや、十分魅力的だよ。慎吾がうらやましいなって思ってしまう自分がいるし、幸子ちゃんには何故か前々から知ってるような、初めてあった気がしないんだよ。錯覚かな?」

だって妻だもん
パンツの柄も知ってるわ
食べ物の味付けも分かるわ

「お兄さんがシンちゃんとの外泊を協力してくれないなら強行突破するわ。」

「幸子ちゃんそれはだけは。慎吾の将来がかかってる。。そんなにしたいならこの間の人でも誘えば?」

元彼?冗談じゃないわ

「ひどい!あたしが好きなのはシンちゃんなのに。やりたいだけじゃないもん。」

泣き真似をすると彼はおろおろし始めた

「ごめん言い過ぎた。でも高校生がラブホなんて行っちゃいけないんじゃ、、。」

「みんな行ってるわよ。」

「弱ったな、、。」

「分かってくれないなら、もういい!」

立ち去ろうとしたあたしの腕を彼が掴む
暖かくて大きな手
あたしの大好きな手

「好き。」

あたしは涙目だったと思う

ダメだ。抗えない

「大好き。」

明らかに慎吾に向けて言ったのではないと夫にも伝わってしまった

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