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おっかない未亡人
第10章 妻ウィーーク!
関本が出張から戻ってきて
業務上最低限の関わりはあったが
必要以上に近寄らないようにした

自席に居ても彼の視線を時々感じたし
仕事の報告の度に何か言いたげな時もあった
幸子は忙しいふりをして逃げたし
松下や郷田に協力してもらってなるべく一人で居ないようにした

彼も勘づいただろう
こんな離れかたは良くないと思うけど
好きだけど




「ほら来たぞ◯マタマ。」

関本が喫煙室から戻ってくる度に隣で松下が笑かそうとする

「やめてよ~。」

「こっち見てるぞ。見てやれよ。」

頼んでもないのに実況中継してくれるが幸子は一切目を合わせなかった

「飲み行くか。」

「うむ。」

「焼き鳥に熱燗?」

「うむ。」

松下が気を効かせてくれる
飲まなきゃやってられない






「三原さん。」

帰ろうとすると会社の正面玄関口で呼び止められる

声で分かったが振り向けないでいた

「はい。」

振り向かずに返事だけした

相手の足音が近付いてくる

幸子は勢いよく振り向いた

そこには関本の姿があった
アーガイル柄のカーディガンを着ていて良く似合っている
奥さんの好み?
今週は妻ウィークなのね

やっぱり素敵
欲には勝てない

会いたかったとか愛してるとか
愛しい言葉が溢れてくるのに
何も言えないでいた


「、、、ごめんなさい。」  

自分から謝る

「俺も感情があって、避けられると、、そのさ、、。」

「奥さまにお会いしました。」

間髪入れずに言った

「へ?」

驚いている

「あたしは、いい思い出にしたい。今なら楽しかったこと、で片付けられる。」

彼はポケットに手を入れてうつむいている

「大好きだけど、さよなら。」

幸子は踵を返して歩きだす
目には涙が溜まっていた

関本は追いかけて来なかった


泣くものかと踏ん張ったが
涙は果てしなくこぼれ落ちるのであった




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