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おっかない未亡人
第10章 妻ウィーーク!
「おーこっちこっちー。」
居酒屋のカウンター
松下の隣には前の夫の誠が座っていた
「よっ。」
「あら。」
不倫相手を振りきってきて
ひと仕事終えた感がある
今夜はとことん飲みたい気分だ
「ちょうどそこで会ってさ。」
松下は既に出来上がっていた
「元気?」
誠を挟んで幸子も隣に座る
「うん。俺はこの通り。」
この人は変わらない
そして生きてる
少し白髪が出てきていた
「幸子は元気?」
「吉村は不倫に没頭だよ。」
「そうなんだ。」
相変わらず淡白な人
元妻が不毛な恋に泣かされてるってのに
ついつい飲むペースが早くなってしこたま飲んだ
誠の肩をがっちり掴みながら話す
彼は松下と小声で話しながら
うんうん、ってあたしの話も聞いてくれてる
ま、空返事なんだけど
それでもいい
この観葉植物のような男が今のあたしには最適だった
「だからあたしは~、」
とにかく同じ話を何回もしている
堂々巡りだ
自分でも何言ってるか分からない
でも止まらない
聞いてほしいのだ
受け身男は飲みながら聞いてくれる
否定も肯定もせず
そんな優しいところが好きだったのに
あたしがこんなんだから愛想つかされたんだ
「どーして帰らないの~よぉ~?」
幸子はさらに誠に絡む
「明日休みなんだよ。」
「うーん、」
ついに突っ伏してしまった
「吉村、帰るぞ。」
松下と誠に支えられて居酒屋を出る
居酒屋のカウンター
松下の隣には前の夫の誠が座っていた
「よっ。」
「あら。」
不倫相手を振りきってきて
ひと仕事終えた感がある
今夜はとことん飲みたい気分だ
「ちょうどそこで会ってさ。」
松下は既に出来上がっていた
「元気?」
誠を挟んで幸子も隣に座る
「うん。俺はこの通り。」
この人は変わらない
そして生きてる
少し白髪が出てきていた
「幸子は元気?」
「吉村は不倫に没頭だよ。」
「そうなんだ。」
相変わらず淡白な人
元妻が不毛な恋に泣かされてるってのに
ついつい飲むペースが早くなってしこたま飲んだ
誠の肩をがっちり掴みながら話す
彼は松下と小声で話しながら
うんうん、ってあたしの話も聞いてくれてる
ま、空返事なんだけど
それでもいい
この観葉植物のような男が今のあたしには最適だった
「だからあたしは~、」
とにかく同じ話を何回もしている
堂々巡りだ
自分でも何言ってるか分からない
でも止まらない
聞いてほしいのだ
受け身男は飲みながら聞いてくれる
否定も肯定もせず
そんな優しいところが好きだったのに
あたしがこんなんだから愛想つかされたんだ
「どーして帰らないの~よぉ~?」
幸子はさらに誠に絡む
「明日休みなんだよ。」
「うーん、」
ついに突っ伏してしまった
「吉村、帰るぞ。」
松下と誠に支えられて居酒屋を出る