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おっかない未亡人
第20章 お呼ばれ
「下まで来てるんだけど会えるかな?」

業務中慎吾からメールが来ていた
繁忙期に入って会えないでいた

今度は逃げないでちゃんと話そう


下に降りると外のベンチで待っていた

「久しぶり。」

「髪型、変えたんだ。」

「うん。」

幸子は前髪を作って髪色を明るくしていた

「可愛くなったね。」

「うふふ。嬉しい。」

葉っぱが舞い降りてくる

「仕事忙しいんだ?」

「うん。休みなしよ~。体がしんどいわ。」



「謝ろうと思ってて。なかなかタイミングが、、。」

「向き合ってくれてありがとう。だけどあたしはシンちゃんをコントロールできない。」

「へ?」

「やっぱり私も割り切れないんだと思う。だし、シンちゃんをこれ以上傷つけたくない。」

「俺は傷付いてもいい。」

「それじゃダメなの!犠牲とか我慢は違う。一緒に幸せにならないと一緒に生きてく意味がない。」

幸子ははっきり言った

「でも出会えて良かった。あたしは幸せだった。」

「俺、やり直したくて、、。」

「シンちゃんにはもっと似合う人がいる。」

慎吾が悲しそうな顔になる
負けそうになるけど、ここは振り切らないと
二人のために

「幸子ちゃん、、好きな人でもできた?」

そんなのいないけど

「あたしはシンちゃんが好き。今でも。」

慎吾は切ない表情をするのを残して会社に戻る




デスクに戻ると松下が取引先と大袈裟な笑い声で話している

「いやーもう○○さんには叶いませんよ~。」

幸子は横目で睨む

松下が幸子に気付いて声が小さくなった


「どうした?」

電話が終わったようだ

「シンちゃんと別れてきた。」

「は?」

松下がこちらを見て固まっている

「は?」

幸子は笑い出す

「お祓い行けば解決だったろ?」

「それだけが原因じゃないよ。」

「何のために俺んち来たんだよ~。」

「あれはあれ。」

「わっかんねーなー。」

幸子はデスクの整理をした

「え、他に居るわけ?」

「ん、んーー。」

「居るな。」

唇を指差した

「お前っ。シンちゃんかわいそー。」

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