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おっかない未亡人
第20章 お呼ばれ
「あー、幸子ちゃんかかってる!」

沢井と堤防に魚釣りに来ていた

幸子は経験がない
竿を持ったこともない

「これでいいの?」

訳もわからずリールを回す

「あ、絡まったかも、、、。」

どうやら魚は逃げたらしい


「沢井さんばっか釣れてるー。」

「僕は経験者だから。」

空は青かった



沢井の社宅に来る

「あたし、、さばけないけど、、。」

「僕、できるから。座ってて。」

つった魚を食べるのね。素敵


本棚を覗く

「何か見てていいー?」

「いーよ。あ、押し入れは開けちゃダメ。」

「分かった。女隠してるんだ。」

「ふふっ。そんなモテないから。」


すぐに刺身が出来上がった

「う、うまっ!なにこれ!」

「うまいでしょ?」

こんな新鮮な魚を食べたの初めてかも

「嬉しいな。苦労して釣ったかいがあったよ。」

「感動!元気出るわ。」

「良かった。」

「お酒飲みたくなるね。」

「確かにね。でも飲んだら幸子ちゃん送っていけなくなるからな。」

「あら電車で帰るのに。」

「そっか。でも今、ビール切らしてるな、、。」

「あたし、買ってくるよ。」

幸子は立ち上がる

「あ、ああじゃあ俺もいく。」


二人で近くのコンビニに行く
ビールを買ってついでにつまみも買って
笑いながら歩く

「なんか、付き合ってるみたいね。」

「俺はそれでもいんだけど。」

「どうして?」

「どうしてって、返答に困るなぁ。」

アパートの急な階段を上る
幸子は足を踏み外してよろけた

「きゃ、」

沢井が下から背中を支えてくれる

「おっと、」

顔が近くなって体も密着してしまう

沢井がそのまま無言でドアを開けた


ドアが閉まるやいなや
玄関で顔を抱えられてキスされる

買った袋も下に起きっぱなしだ


ん、、んん、、ん、、、


この間の遠慮がちなキスと違って
かぶり付かれる動物のように


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