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第23章 心の妊活

「あー、ミルクかな。」

親友真由とファミレスで会う
ばりばりのキャリアウーマンはすっかり二児の母になっていた

今日は下の女の子を連れてきている

「息子は旦那が見てるんだけどさ、食べさせ過ぎるのよ。いつもご飯残してるわ。」

真由は経営してたネイルサロンで雇っていた年下の男の子とあっさり子供を作って結婚した

あれよあれよと二人目もできて
ママ街道まっしぐらだ

もともと美人だったが
今は少しふっくらして別の意味で美しいと思う

あたしも子供欲しいかも
初めての感情だった
過去２回の結婚では積極的に欲しいとは思わなかったのに

不思議だな

人を愛するってこういうことなのかな

「幸子～ごめんあたしのリュックからオムツとって。」

子供はぷっくらしてにこにこしている

「真由～、あたしにも子育てできるかな。」

オムツを真由に渡す

「できるわよ。幸子は強いから。」

真由は素早くおしめを換えている

「この人とずっと一緒に居たいと思って、二人ともその気持ちが一緒だったから、あたしは産んだわ。」

神々しいと思う

「幸子は、今そう思える人が居るのね。」

「うん。不思議なんだけど、セックスの先が欲しくなるの。愛を表現しきれないっつーか。やりきれなくて。」

「おお。運命の人だね。ちゃんと捕まえとかないと。」

「うん、、。」

捕まえられるかな　
自信がない

「てかさー、旦那が元カノとSNSで連絡とってんだけど、まじあり得ない。」

結婚もいいことばかりではないようだ

「お店の子といちゃいちゃするから、あたしもなるべく店に顔出すのよ。目を光らせとかないと。」

「大変ね。」

「出産でしばらく休んだけど、それでもあたしを指名して来てくれるお客さんが居るからさ、やめらんないよね。」

「充実？」

「そう。旦那が浮気しないように見張らないといけないからさ。経営者はつらいわ。」


ワーママの愚痴を聞きながら
幸子は未来の子育てを想像するのであった