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この世は金で回ってる。
第1章 貯金0円→4億円

お隣。と言っても間に空き家を三軒挟んでる。
少しの距離だが舗装されていない砂利道を並んで歩く。
案内された大石家もかなり大きな古民家だった。
庭の端にトラクターがあるところをみると農業で生計を立てているのかもしれない。
ガラガラ。
「ただいま。」
玄関の引戸を開け声を掛けると奥からパタパタという軽い足音を鳴らして女の子が走ってきた。
「お帰りなさい!」
小学校低学年だろうか。
久子を圧縮して少しふくよかにしたような美少女だ。
一番の違いは髪色か。
母が茶髪なのに対して娘は黒髪だ。
勢いよく走ってきたものの母親の横の見知らぬおっさんに戸惑い固まっている。
「ちゃんとご挨拶しなさい。お隣に越してきた・・・え~っと。」
「沖田宗次郎です。」
「こんにちわ!大石りくです。2年生です。」
元気なご挨拶。
「あの、もしかして忠臣蔵ですか?」
恐る恐る訊くのに久子はクスクス笑いながら頷く。
やれやれ、二十四の瞳の次は忠臣蔵か。
「沖田さんも新撰組一番隊組長ですよね。」
そうなのだ。時代劇ヲタクの祖父の命名でこうなったんだ。
照れ笑いする大人二人をりくちゃんが不思議そうに見上げていた。
ダイニングテーブルに座らされ料理が出来る間に久子は身の上話を始めた。
高校を出てから都会の大学に進みそのまま就職したこと。
職場で出会った男性と結婚。りくちゃんを、出産。
そして3年前交通事故で夫を亡くし故郷に帰って来たこと。
内容はかなりハードだったが久子はあっけらかんとしていた。
そして驚いたことにりくちゃんもそれをニコニコしながら聞いている。
いったいどういう家族なんだろう?
食卓に並べられた料理はどれも、素朴な家庭料理だったがとても美味かった。
大学に通うのに実家を出てから今日までの9年間家庭料理を口にしたのは数える程しかない。
美味と評判の定食屋や人が溢れる居酒屋の百倍美味い。
美人と美少女と食卓を囲む。
あんなブラック企業に入ってなければ俺の日常だったかもしれない光景。
苦い思い出を洗い流そうと奨められるままに呷った酒が悪かった。
フワフワ、フワフワ。
気持ちがよくなり、世界がくるくる回りだし。
ブラックアウト。
少しの距離だが舗装されていない砂利道を並んで歩く。
案内された大石家もかなり大きな古民家だった。
庭の端にトラクターがあるところをみると農業で生計を立てているのかもしれない。
ガラガラ。
「ただいま。」
玄関の引戸を開け声を掛けると奥からパタパタという軽い足音を鳴らして女の子が走ってきた。
「お帰りなさい!」
小学校低学年だろうか。
久子を圧縮して少しふくよかにしたような美少女だ。
一番の違いは髪色か。
母が茶髪なのに対して娘は黒髪だ。
勢いよく走ってきたものの母親の横の見知らぬおっさんに戸惑い固まっている。
「ちゃんとご挨拶しなさい。お隣に越してきた・・・え~っと。」
「沖田宗次郎です。」
「こんにちわ!大石りくです。2年生です。」
元気なご挨拶。
「あの、もしかして忠臣蔵ですか?」
恐る恐る訊くのに久子はクスクス笑いながら頷く。
やれやれ、二十四の瞳の次は忠臣蔵か。
「沖田さんも新撰組一番隊組長ですよね。」
そうなのだ。時代劇ヲタクの祖父の命名でこうなったんだ。
照れ笑いする大人二人をりくちゃんが不思議そうに見上げていた。
ダイニングテーブルに座らされ料理が出来る間に久子は身の上話を始めた。
高校を出てから都会の大学に進みそのまま就職したこと。
職場で出会った男性と結婚。りくちゃんを、出産。
そして3年前交通事故で夫を亡くし故郷に帰って来たこと。
内容はかなりハードだったが久子はあっけらかんとしていた。
そして驚いたことにりくちゃんもそれをニコニコしながら聞いている。
いったいどういう家族なんだろう?
食卓に並べられた料理はどれも、素朴な家庭料理だったがとても美味かった。
大学に通うのに実家を出てから今日までの9年間家庭料理を口にしたのは数える程しかない。
美味と評判の定食屋や人が溢れる居酒屋の百倍美味い。
美人と美少女と食卓を囲む。
あんなブラック企業に入ってなければ俺の日常だったかもしれない光景。
苦い思い出を洗い流そうと奨められるままに呷った酒が悪かった。
フワフワ、フワフワ。
気持ちがよくなり、世界がくるくる回りだし。
ブラックアウト。

