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非モテ革命軍
第2章 夜襲部隊
爆発のショックでオートロックの電子制御がすでに死んでいたためだろう。
開け放たれたドアの枠から溢れ出す空気は、硝煙とオゾンと何か焦げたような匂いで充満している。
廊下の闇から、影の群れが雪崩れ込んできた。
それは迷彩戦闘服に身を包んだ男たちだった。
ベレー帽の者、戦闘帽の者、頭にバンダナを巻き付けた者。
顔にはどす黒い迷彩ペイントが施され、その隙間から覗く鋭利な眼光だけが、獣のようにギラついていた。
グローブに包まれた手には、黒光りするAK74アサルトライフル。
全員が迷彩戦闘服の右袖に不気味なワッペンを付けていた。
鉄の盾の中で大鎌を振りかざす死神。
ぽっかりと空虚な眼窩から血涙を流すされこうべが、歯を剥き出して嘲笑っている。
その下には、冷ややかな刺繍の文字が浮かび上がっていた。
――Incel Revolutionary Army(非モテ革命軍)。
「キャァーーーッ!!」
甲高い悲鳴とともに佳代はベッドに飛び乗り、シーツを引き剥がすようにして身に巻き付けた。
白いシーツは汗ばんだ肌に張り付き、胸元から腿までを辛うじて覆い隠す。
しかしその下では、まだ荒い呼吸の名残が肩を上下させ、露わになった鎖骨の窪みに冷や汗が光っていた。
「いや!来ないで……!」
佳代は背を丸め、両腕で胸を抱くようにしながら、シーツの端を指先が白くなるほど握りしめている。
巻き付けた布の合わせ目から、しなやかな太腿の内側がわずかに覗き、戦慄くたびにシーツの裾が揺れた。
侵入者たちの視線が、一斉に佳代へと注がれる。
「動くな」
ベレー帽の指揮官が低く言い放つ。
銃口はまっすぐに黒崎の胸元へ向けられたまま、その視線だけが佳代の裸身を舐めるように動く。
佳代は顔を伏せ、歯の根が合わぬほど震えながら、必死にシーツを引き寄せた。
恐怖と羞恥で涙が滲み、まつ毛の先がしっとりと濡れている。
「なんなんだよ、お前ら……ここは日本だぞ」
黒崎が声を絞り出すように言う。
「おい……警察を呼ぶぞ。悪ふざけはよせ」
震えを必死に押し殺したつもりだったが、その声はひどくうわ言めいて空回りしている。
「黙れ」
指揮官はライフルの銃床で黒崎の腹を強烈に打ち据えた。
開け放たれたドアの枠から溢れ出す空気は、硝煙とオゾンと何か焦げたような匂いで充満している。
廊下の闇から、影の群れが雪崩れ込んできた。
それは迷彩戦闘服に身を包んだ男たちだった。
ベレー帽の者、戦闘帽の者、頭にバンダナを巻き付けた者。
顔にはどす黒い迷彩ペイントが施され、その隙間から覗く鋭利な眼光だけが、獣のようにギラついていた。
グローブに包まれた手には、黒光りするAK74アサルトライフル。
全員が迷彩戦闘服の右袖に不気味なワッペンを付けていた。
鉄の盾の中で大鎌を振りかざす死神。
ぽっかりと空虚な眼窩から血涙を流すされこうべが、歯を剥き出して嘲笑っている。
その下には、冷ややかな刺繍の文字が浮かび上がっていた。
――Incel Revolutionary Army(非モテ革命軍)。
「キャァーーーッ!!」
甲高い悲鳴とともに佳代はベッドに飛び乗り、シーツを引き剥がすようにして身に巻き付けた。
白いシーツは汗ばんだ肌に張り付き、胸元から腿までを辛うじて覆い隠す。
しかしその下では、まだ荒い呼吸の名残が肩を上下させ、露わになった鎖骨の窪みに冷や汗が光っていた。
「いや!来ないで……!」
佳代は背を丸め、両腕で胸を抱くようにしながら、シーツの端を指先が白くなるほど握りしめている。
巻き付けた布の合わせ目から、しなやかな太腿の内側がわずかに覗き、戦慄くたびにシーツの裾が揺れた。
侵入者たちの視線が、一斉に佳代へと注がれる。
「動くな」
ベレー帽の指揮官が低く言い放つ。
銃口はまっすぐに黒崎の胸元へ向けられたまま、その視線だけが佳代の裸身を舐めるように動く。
佳代は顔を伏せ、歯の根が合わぬほど震えながら、必死にシーツを引き寄せた。
恐怖と羞恥で涙が滲み、まつ毛の先がしっとりと濡れている。
「なんなんだよ、お前ら……ここは日本だぞ」
黒崎が声を絞り出すように言う。
「おい……警察を呼ぶぞ。悪ふざけはよせ」
震えを必死に押し殺したつもりだったが、その声はひどくうわ言めいて空回りしている。
「黙れ」
指揮官はライフルの銃床で黒崎の腹を強烈に打ち据えた。

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