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人生双六~振り出しに戻る~
第1章 小4初夏
 小学校の授業なんぞ退屈なだけじゃが生真面目な性格が邪魔をしてサボる事もなく黙って聴講している。
 全ての時間割を消化してやってきた放課後。
 帰路についたりグラウンドで遊ぶ級友達と別れて図書室に向かう。
 引戸を開け中に入ると目に飛び込んでくる書架の群れ。
 なんでも卒業生に高名な児童文学作家がいたらしく死後多くの蔵書を寄贈してくれたらしい。
 児童書から大学生が卒論の資料に出来そうな専門書まで幅広く揃っている。
 本好きには天国みたいな場所なのだが小学生には敷居が高いようでいつ来ても閑古鳥が鳴いている。
 今日も居るのは司書一人だけだ。
 「邪魔するぞい。」
 声をかけられカウンターで読書に浸っていた司書が顔をあげる。
 「あら。雅也君。今日も宿題?」
 「まあの。」
 素っ気なく応えてテーブルに向かう。
 カウンターを正面に見れる席に座るとランドセルからノートと教科書を取り出す。
 出された宿題の殆どは休み時間の間に済ませてある。
 今日はやり残した算数の応用問題だ。
 これが意外と難しい。
 例えば鶴亀算。
 数学の知識があれば
 鶴をX亀をYとした連立方程式で解くだろ。
 これを代数なしで解くとなると思考を柔軟にしなければならない。
 そう。小学校の勉強。基礎の復習というのは馬鹿に出来ないのだ。
 それでも15分も掛からずに全てを解き終わる。
 教科書をランドセルに仕舞っていると小さな足音が近付いてくる。
 ガタン。
 右隣の席に人が座る。
 見なくても判る。
 司書だ。
 名前を塩田好実という。
 年齢28歳の独身だ。
 肩までかかる緩くカールした栗色のセミロングヘアー。
 丸顔に縁なしメガネ。
 左目の泣き黒子。
 理知的な美女で赴任当初は独身既婚問わずに男性教諭から人気があったらしいがどんなに熱心にアプローチしても冷ややかな視線しか返ってこないので今では塩対応の女史略して塩女と陰口をきかれ敬遠されている。
 「雅也君。もう宿題すんだのよね。」
 ピッタリと身体を押し付け囁く。
 耳朶にかかる呼吸が擽ったい。
 「それがどうした?」
 片付けを続けながらのすげない返事に
 「アァ~ン」
 と甘い吐息が漏れる。
 相変わらずじゃの。こいつは。
 「なんじゃ?何か用があるのか?」
 手に持った鉛筆の尻で二の腕に押し付けられる豊かな乳房を押し返す。
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