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海に映る月の道 〜last tango in Paris〜
第5章 従者と執事見習い〜従者の恋〜
「伯爵様はお連れになっていたお嬢様の晴れ着も作りたいと仰って…京友禅のお振袖のお誂えを三着もご注文して下さったんだよ。
梨央様は少しはにかみ屋さんだったけれど、天使みたいにお綺麗で可愛らしいお嬢様だね…。
…伯爵様はこれから梨央様のお着物はすべて泉屋にご注文くださるとお約束して下さったんだ。
それから僕に、遠慮なくいつでも兄さんに会いに、屋敷に来なさい…て。
お優しくて慈悲深い方だね。
…それに…神々しいくらいにお美しい方で驚いたよ。
時々新聞で拝見していたけれど、ずっと若々しくてハイカラで優雅でお洒落で…。
まるでお伽話の美しくて気高い王様みたいだった…」
千雪は思い返しながらうっとりとため息を吐いた。
梨央様は少しはにかみ屋さんだったけれど、天使みたいにお綺麗で可愛らしいお嬢様だね…。
…伯爵様はこれから梨央様のお着物はすべて泉屋にご注文くださるとお約束して下さったんだ。
それから僕に、遠慮なくいつでも兄さんに会いに、屋敷に来なさい…て。
お優しくて慈悲深い方だね。
…それに…神々しいくらいにお美しい方で驚いたよ。
時々新聞で拝見していたけれど、ずっと若々しくてハイカラで優雅でお洒落で…。
まるでお伽話の美しくて気高い王様みたいだった…」
千雪は思い返しながらうっとりとため息を吐いた。