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海に映る月の道 〜last tango in Paris〜
第6章 従者と執事見習い 〜執事見習いの恋〜
やがて、中庭に三人の人影が現れた。
北白川伯爵と縣礼也…そして、伯爵の従者の狭霧だ。
 
「暁!楽しそうだね!」
礼也が手を振り、優しく声を掛ける。
にこやかに笑っているのが見て取れる。

「兄さん…!」
暁は礼也の姿を見つけると、急いでブランコを止め、降りようとした。
勢いが付いたまま降りようとしたので、暁の身体がぐらりと揺れ、落ちそうになる。
すかさず月城が暁を抱きとめた。

「…あ…」
月城の胸の中で、少年が息を呑む。
…夜に密やかに咲く、蓮の花のような薫りが、彼からは漂った。

「大丈夫ですか?」
見下ろす月城を、美しい白磁のような肌を薄桃色に染め、暁は頷いた。
「…はい…」
温かな華奢な少年の身体が、微かに震えていた。
その空気は月城にじわりと伝染り、どきりと胸の鼓動が高鳴る。

「…すみません…」
蚊の鳴くようなか細い声で詫びると、暁はややぎこちなく月城の腕の中から離れ、礼也の元に足早に駆けていった。


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