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海に映る月の道 〜last tango in Paris〜
第6章 従者と執事見習い 〜執事見習いの恋〜
「暁様。コートをお脱ぎ下さい。
雪が溶けてお身体が冷えてしまいます」
暁の肩には早くも白い粉雪が降り積もっていた。
月城は風邪を引かせたくなくて、コートの肩の雪を払おうとした。
「大丈夫。自分でできる」
月城の指と、暁の指とが重なった。
ひんやりとしたか細く白い指…。
はっと、月城が手を引く。
「申し訳ありません。
失礼いたしました」
「う、ううん。
全然…良いんだよ。
…ありがとう…」
暁の白くほっそりとしたうなじが桜色に染まっていた。
思わず見惚れそうになる自分を律するように、素早く暖炉に戻った。
「では、コートをお脱ぎになり、こちらへ…。
今、お飲み物をご用意いたします」
暁を暖炉前に誘い、自分は隣室のキッチンへと消えた。
雪が溶けてお身体が冷えてしまいます」
暁の肩には早くも白い粉雪が降り積もっていた。
月城は風邪を引かせたくなくて、コートの肩の雪を払おうとした。
「大丈夫。自分でできる」
月城の指と、暁の指とが重なった。
ひんやりとしたか細く白い指…。
はっと、月城が手を引く。
「申し訳ありません。
失礼いたしました」
「う、ううん。
全然…良いんだよ。
…ありがとう…」
暁の白くほっそりとしたうなじが桜色に染まっていた。
思わず見惚れそうになる自分を律するように、素早く暖炉に戻った。
「では、コートをお脱ぎになり、こちらへ…。
今、お飲み物をご用意いたします」
暁を暖炉前に誘い、自分は隣室のキッチンへと消えた。