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海に映る月の道 〜last tango in Paris〜
第6章 従者と執事見習い 〜執事見習いの恋〜
…それは伯爵と狭霧が巴里に帰る前夜のことだった。
階下の使用人はすべて寝静まった深夜…。
まるで魔法のようにベッドに忍び込んできた狭霧に、月城は驚きの余り身動ぎするのも忘れた。

「…狭霧さん…」
狭霧はふっと微笑みながら、月城の口唇を甘く奪った。
「…声を立てないで…。
隣室の下僕が起きる」
歌うように囁かれる。

「何をされているのですか…?
またタチの悪い悪戯…」
「…君、まだ童貞だよね?」
「…は…」
…何を言っているんだ。このひとは。
「俺が初めてのひとになってあげる。
…いにしえの昔、乳母が若君の閨の手解きをしたように…ね」
「ふざけないでください」
突き放そうとすると、思わぬ力でその腕を押さえつけられた。
…薄暗闇の中、狭霧の魅惑的な大きな瞳がきらりと光る。
「…君、執事見習いでしょう?
北白川伯爵家のような大貴族はお茶会や夜会、舞踏会…。
社交のメッカだ。
そんなお屋敷で働いていてこれから先、君みたいな美貌の下僕にはどれだけの色仕掛けがかけられると思うの?
ご婦人はもちろん紳士方からもね。
それらの色ごとを、旦那様のお名前を傷つけることなく綺麗にあしらい、時には秘密裏に応えるのも君の大事な仕事だよ。
…俺みたいに…ね」

薄く妖艶に微笑う狭霧に、月城は愕然とする。

「狭霧さん…貴方は旦那様が…」


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