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海に映る月の道 〜last tango in Paris〜
第6章 従者と執事見習い 〜執事見習いの恋〜
暁はさも可笑しそうにくすくすと笑い出す。
「月城は真面目だな。
大丈夫。
君のせいじゃない。
だからそんなに責任を感じないで」

可憐で温かな微笑みに誘われるように、月城も思わず小さく笑った。
「恐れ入ります。
…それでは、もう一杯ホットワインを淹れてまいります。
今夜は更に冷え込みそうですので」

その言葉に、暁の瞳が煌めいた。
「ありがとう。月城。
君のホットワインは本当に美味しいよ」

…月城の胸がじわりと熱くなったのは、ワインのせいだけではなさそうだった…。
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