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海に映る月の道 〜last tango in Paris〜
第6章 従者と執事見習い 〜執事見習いの恋〜
月城の答えを聞いた暁は、ふっと息を吐き…静かに微笑った。
「…そうか…。そうだよね…。
…もう…決まっているんだよね…」
ホットワインを飲み干すと、あ〜あ…と、暁は天を仰ぎ、そのままごろりと月城の膝の上に寝転んでしまった。
ふわりと蓮の花の薫りが月城の鼻先を掠める。
「あ、暁様?」
いきなり気儘な猫のような仕草の暁に、酷く驚く。
「いいじゃない。今だけ。
外ではこんな図々しくてお行儀悪いこと、絶対にしないよ。
兄さんの恥になるようなことはしない。
兄さんの自慢の弟であるように、いつも努力してる。
…そうしないと、僕の価値なんかないから…」
その言葉は、あまりに寂しげで月城の胸はずきりと響いた。
「…そうか…。そうだよね…。
…もう…決まっているんだよね…」
ホットワインを飲み干すと、あ〜あ…と、暁は天を仰ぎ、そのままごろりと月城の膝の上に寝転んでしまった。
ふわりと蓮の花の薫りが月城の鼻先を掠める。
「あ、暁様?」
いきなり気儘な猫のような仕草の暁に、酷く驚く。
「いいじゃない。今だけ。
外ではこんな図々しくてお行儀悪いこと、絶対にしないよ。
兄さんの恥になるようなことはしない。
兄さんの自慢の弟であるように、いつも努力してる。
…そうしないと、僕の価値なんかないから…」
その言葉は、あまりに寂しげで月城の胸はずきりと響いた。