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海に映る月の道 〜last tango in Paris〜
第6章 従者と執事見習い 〜執事見習いの恋〜
「何を仰いますか。
暁様はそのままで充分素晴らしいお方です…!」
思わず声を荒げた月城を、暁はゆっくりと見上げる。
…月城の膝の上に寝ている暁を見るのは実に居心地悪い…というか、落ち着かない。どきどきする。
いても立ってもいられない心持ちになる。

ややもして心を整え、暁に想いを伝える。

「…暁様はお美しくお賢く品格もおありです。
暁様には縣男爵様のお血が流れていらっしゃるのですよ。
ですから、どうかご自分を卑下なさいますな。
貴方様は正真正銘、縣男爵様のご令息でいらっしゃいます」

暁はゆっくりと微笑んだ。
「…ありがとう、月城。
君は、本当に優しいね」

…でも…。

ひんやりと暗い陰を感じさせる声で、暁は続けた。

「…本当の僕を知ったら、君はどう思うかな…」

「…え?」

暁が静かに起き上がり、月城に貌を寄せる。
そうして、密やかな秘密を告げるように声を潜めた。

「…僕はね、兄さんを愛しているんだ…」

月城は息を呑む。

暁の白い蓮の花のような美貌が、暖炉の焔に照らされ、煌々と輝く。

その煌めく美しい瞳が、蠱惑的に瞬かれた。

「…僕は…兄さんにキスをした…」



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