この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
海に映る月の道 〜last tango in Paris〜
第2章 狭霧の告白
「…狭霧…」
和彦は切なげに眼を瞬き、やがて静かに微笑った。
「…それでいいよ…。充分だ。
ありがとう、狭霧。
…僕が君を愛しているから、いいんだ」
「…和彦…俺はさ…」
言いかける口唇を、その温かな唇で塞がれる。
「…いいんだ。無理しないで。
…僕の方から君を好きになったんだ。
だから、今、こうして僕と居てくれて本当に感謝している。
ありがとう、狭霧…」
優しい言葉、優しい抱擁…。
…不意に胸が締め付けられる。
この優しい恋人を、自分は静かに傷つけているのだと思い知らされるからだ。
…でも、狭霧…。
と、和彦が狭霧の額に自分のそれをこつんと押し当てる。
「…いつか、いつの日か、愛していると言って…」
和彦の優しい瞳は、穏やかに微笑んでいた。
和彦は切なげに眼を瞬き、やがて静かに微笑った。
「…それでいいよ…。充分だ。
ありがとう、狭霧。
…僕が君を愛しているから、いいんだ」
「…和彦…俺はさ…」
言いかける口唇を、その温かな唇で塞がれる。
「…いいんだ。無理しないで。
…僕の方から君を好きになったんだ。
だから、今、こうして僕と居てくれて本当に感謝している。
ありがとう、狭霧…」
優しい言葉、優しい抱擁…。
…不意に胸が締め付けられる。
この優しい恋人を、自分は静かに傷つけているのだと思い知らされるからだ。
…でも、狭霧…。
と、和彦が狭霧の額に自分のそれをこつんと押し当てる。
「…いつか、いつの日か、愛していると言って…」
和彦の優しい瞳は、穏やかに微笑んでいた。