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自分の為のBL
第5章 降り口は、進行方向左側。
彼女の降りる駅は乗った所から3つ先らしかった。

あと20分位の辛抱か…


楽しそうに話してるのに一人にしてくれなんて強気な事は言えないし、だからといってノリノリで話に乗っかるなんて芸当、俺には出来ない。

「へぇ~」
「うん。そうなんだ。」

が関の山だ。

生返事を繰り返しながら、周りを見渡す。
やっぱり田舎の終電には、然程人は乗っていない。

眠り掛けてるOL。
瞑想中の若者。
くたびれきったオジサン。
本を読んでる…………エリート会社員…………!


沢山空いている席にはやっぱり座らずに、電車壁に凭れて……朝のエリート会社員が、そこにいた。

俄然興味が湧く。
向こうは俺の事知らないだろうけど、思わぬ場所で友達に合った時みたいな気持ちだ。

また難しい顔をして本を読んでる……



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