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春雷に君
第4章 清算
さすがにスキンなしはよくないってことで一度お風呂に入ってドラッグストアへ行き、スーパーに寄って食材を購入して帰宅。
食事、入浴、睡眠以外は市崎くんと体を重ねていた。
ここまでくると市崎くんとのセックスにハマってしまったと認めざるを得ない。
体力もあって満足いくまで快感を与えてくれるから、他の人じゃもう満足できないかもな……と考えながら、日曜日の夕方までグズグズに甘やかされていた。
「……またね。週末じゃなくても、何もなくても連絡して。俺は毎日する……かも」
「うん……。それじゃ、またね」
家の前まで車で送ってくれた市崎くん。
車を降りて手を振ってアパートのエントランスへ向かい、鍵を差し込んでエレベーターホールへ続く扉をくぐる。
その扉が閉まるのを確認してから市崎くんは手を振って車を発進させた。
――さてと……。
家に入ってソファーに座ってスマホを取り出す。
Aくんに『近いうちに会えない?』とメールを送ると、5分も経たずに『週末はちょっと難しいから、Mちゃんがよければ明日か明後日の夜なら会えるよ』と返信がきた。
Aくんから平日を指定してくるなんてめずらしい。と思いながらも早いに越したことはないから『じゃあ、明日の20時とかどう?』と送ると、
『いいよ。明日は駅前で待ち合わせしない?』と返信がきたので了承した。
そのままEくんへ『金曜日は急に帰ってごめんなさい』とメールを送ると、
『大丈夫だよ。何か急用でもあったんでしょ』と返信が。
『実は気になる人ができて……この関係を終わらせたいです』と正直に送ると、
『え、まじで。実は俺も好きな子ができて……この前話そうと思ってたんだ』と返信がきて、Eくんのほうはあっけなく関係を終わらせることができた。
ホッとしながら、『一人とは解消できたよ。もう一人とは明日の夜、会ってくるね』と市崎くんへもメールを送る。
しばらくするとスマホが震えた。
『了解。会ったあと、何時になってもいいから電話ちょうだい。待ってるね、おやすみ』と返信。
――電話にすればよかったかな……。
市崎くんの顔を思い浮かべながら眠りについた。