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花の香りに酔う如く
第13章 カサブランカに惑う①〜沙羅

「話たくないなら、何も言わないで?
まだ具合が悪そうだから、
お迎えに来て貰ったら?
電話しましょうか?」と言われて、
慌てて首を横に振る。
まさか、カサブランカのせいには出来ないし、
勿論、おめでたでもないし、
何と言えば良いのかな。
あれこれ考えていると、
「ご住職様はお元気かしら?
最近、いらしてくれなくて、
淋しいって伝えておいてね?」と、
チャーミングなウィンクをする。
私は溜息をついて、
「私もママさんくらい可愛かったら良かったのに」と言うと、
「あら!
沙羅ちゃん、とても可愛いわ。
律さんも、可愛くて可愛くて、
しょうがないんじゃないかしら?」と笑う。
唇を噛んでいたけど、
涙がポロリと溢れてしまった。
「まあ。
どうしたの?」
と訊かれて、
堰を切ったように話してしまう。
律さんは、最初は毎晩のように抱いてくれたけど、
このところ、ずっと抱いてくれないし、
キスもちゃんとしてくれない。
私が子供っぽくて満足出来ないのか、
飽きちゃったか、
他に好きなヒトが出来ちゃったのかもしれない。
言葉にするとあまりにも辛くて、
涙が止まらなくなってしまう。
ママさんは黙って話を聞いてくれた後、
軽やかに笑うので、
少しびっくりして涙が引っ込んでしまった。
「沙羅ちゃん、本当に可愛らしいわ?
律さんたら、
沙羅ちゃんを不安にさせるなんてね?
浮気なんてしてないわよ。
ただ、可愛すぎて、
戸惑ってるんじゃないかしら?」と言うと、
「訊いてみましょうか?」電話を出すので、
慌てて首を横に振った。
更に笑いながら、
「おかわり、しましょうね?」と、
合図を出すと、
新しいグラスが置かれる。
私はドギマギしながら、
一気に飲むと、
「あ…れ…?」と思う。
動悸がして、
身体が熱くなる。
「あら?
沙羅ちゃん、待ち構えて普通のシャンパン、
飲んじゃったのね?
大丈夫?」という声が、
遠ざかっていく。
なんだか、急速に眠たくて、
少しフワフワして、
目が回る。
そのまま、ふわりと身体が横になってしまった。
まだ具合が悪そうだから、
お迎えに来て貰ったら?
電話しましょうか?」と言われて、
慌てて首を横に振る。
まさか、カサブランカのせいには出来ないし、
勿論、おめでたでもないし、
何と言えば良いのかな。
あれこれ考えていると、
「ご住職様はお元気かしら?
最近、いらしてくれなくて、
淋しいって伝えておいてね?」と、
チャーミングなウィンクをする。
私は溜息をついて、
「私もママさんくらい可愛かったら良かったのに」と言うと、
「あら!
沙羅ちゃん、とても可愛いわ。
律さんも、可愛くて可愛くて、
しょうがないんじゃないかしら?」と笑う。
唇を噛んでいたけど、
涙がポロリと溢れてしまった。
「まあ。
どうしたの?」
と訊かれて、
堰を切ったように話してしまう。
律さんは、最初は毎晩のように抱いてくれたけど、
このところ、ずっと抱いてくれないし、
キスもちゃんとしてくれない。
私が子供っぽくて満足出来ないのか、
飽きちゃったか、
他に好きなヒトが出来ちゃったのかもしれない。
言葉にするとあまりにも辛くて、
涙が止まらなくなってしまう。
ママさんは黙って話を聞いてくれた後、
軽やかに笑うので、
少しびっくりして涙が引っ込んでしまった。
「沙羅ちゃん、本当に可愛らしいわ?
律さんたら、
沙羅ちゃんを不安にさせるなんてね?
浮気なんてしてないわよ。
ただ、可愛すぎて、
戸惑ってるんじゃないかしら?」と言うと、
「訊いてみましょうか?」電話を出すので、
慌てて首を横に振った。
更に笑いながら、
「おかわり、しましょうね?」と、
合図を出すと、
新しいグラスが置かれる。
私はドギマギしながら、
一気に飲むと、
「あ…れ…?」と思う。
動悸がして、
身体が熱くなる。
「あら?
沙羅ちゃん、待ち構えて普通のシャンパン、
飲んじゃったのね?
大丈夫?」という声が、
遠ざかっていく。
なんだか、急速に眠たくて、
少しフワフワして、
目が回る。
そのまま、ふわりと身体が横になってしまった。

