この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
花の香りに酔う如く
第17章 伽羅の香りに包まれて①〜沙羅
翌日は本格的に酷い生理痛になってしまって、
母に蓮くんを見てもらってずっと横になっていた。


律さんは、
水野のお義父様の様子が心配だからと言って、
一足早く東京のお寺に戻ることになって、

「まだ、沙羅ちゃんも具合悪そうだから、
蓮をお義母様に見てもらって、
身体を休めてると良いよ」と言って、
帰って行った。


そして、
更に2日ほどして、
そろそろ帰ろうかなと思ったけど、

「沙羅ちゃんと蓮に風邪が感染るといけないから、
もうちょっとそっちに居させて貰った方が良いかも。
僕も寺のことがあるから、迎えに行けないし」と言われて、
そうさせてもらうことになった。


最初は、単純に心配してくれてると思ったけど、
なんとなく距離が出来てしまったような気がして、
少し不安になってしまう。



お茶のお稽古の前日に、
少し茶道具の準備をしようと、
家元先生のお寺の茶室に行くと、
慧お兄様が本堂から風呂敷包みを持って出て来るのが見えた。


そっとお辞儀をして、
茶室の水屋に入ると、
少しドキドキするのを感じる。


慧お兄様が、
「沙羅ちゃん、具合悪かったんだって?
大丈夫?」と声を掛けながら水屋に来てくださる。


「でも、顔を見れて良かったよ。
今日、本山に戻るからね?」と笑う。


「ちょっとこれ、持って行って、
荷造りしてくるね?
お道具の準備かな?
帰る前に沙羅ちゃんのお点前で、
お茶、いただきたいな?」と言うと、
風呂敷包みを持って母屋の方に行ってしまった。





私は香炉を準備して、
伽羅の香木を極小さくカットして載せて、
床の間に置いた。


そして、
火起こしで炭を準備して、
炭を丁寧に置いて、
湯を沸かす。


お兄様がお土産にと京都から持って来てくださった玉露の封を切って、
茶道具を整えて、
静かに慧お兄様を待った。
/235ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ