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花の香りに酔う如く
第20章 沙羅双樹の想い①〜沙羅
本山で修行をしていた空くんも、
縁がある跡継ぎさんが居ないお寺に養子に入っていた。


隣の県にある長閑なお寺は、
敷地も広くて、
若い修行僧さんのような方をお預かりしているようで、
なんだか野球部の合宿のような処だと、
帰省した空くんが笑っていた。


ヤンチャで親分肌だった空くんは、
少し身体付きも話し方も丸くなっていたように感じた。


そんな空くんは、
帰省した時に、律さんと慧お兄様にこっそり相談事をしていたらしかった。


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