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花の香りに酔う如く
第20章 沙羅双樹の想い①〜沙羅

リビングで兄弟三人、グラスを傾けながら話をするので、
私はキッチンでおつまみなどを作って出していく。
「沙羅も座れよ。
話、聴いて欲しい」と、
大きな声で空くんが言う。
「空くん、相変わらず声が大きいんだから」と、
自分用に温かい焙じ茶が入った大きなマグカップを手に、
律さんの隣に座る。
「あれ?
蓮と智は?」と空くんが尋ねる。
「蓮くんは幼稚園のお泊まり会なの。
智くんは、おばあちゃまの処が良いって、
私の実家よ」と言った。
三人、結構なハイペースで呑んでいて、
私は氷を取りにキッチンに行ったり、
追加でおつまみを作って来たりしていると、
「相変わらず、沙羅は、
なんか小動物みたいにちょこまかと動き回るんだな?」と空くんに笑われてしまう。
そして、かなり酔っ払った空くんが口にした話に、
私は静かに驚いてしまった。
「でさ。
沙羅んトコに三人目、出来たら、
俺のトコに養子に欲しいんだ。
あ、大きくなって寺を継いで欲しいっていう意味で、
別に俺んトコに物理的に入るってことじゃないし、
その時まで、別に普通に律兄さんと沙羅が育ててくれれば良いから」
「でも、空くん。
これから結婚とかは?」
「それな。
兄さん達には言ったけど、
俺、結婚しないから」
「どうして?」
「ゲイなんだよ」
「えっ?」
「俺、オトコにしか興味ないんだ。
でも、それだとコドモ、出来ないし、
ずっと好きだったヤツ、結婚したからさ。
なんかもう、良いかなと思って」
私は混乱して、
物凄く驚いた顔していたらしい。
「無理に見合いとかして結婚してもさ。
女の人とセックス出来ないから、
嫌な思い、させるだろうし。
こっちも気を遣うしさ」
「ゲイって、あの…えっと…」
「えっ?
沙羅、知らないの?」
私は困惑した顔で、
律さんと慧お兄様を見た。
私はキッチンでおつまみなどを作って出していく。
「沙羅も座れよ。
話、聴いて欲しい」と、
大きな声で空くんが言う。
「空くん、相変わらず声が大きいんだから」と、
自分用に温かい焙じ茶が入った大きなマグカップを手に、
律さんの隣に座る。
「あれ?
蓮と智は?」と空くんが尋ねる。
「蓮くんは幼稚園のお泊まり会なの。
智くんは、おばあちゃまの処が良いって、
私の実家よ」と言った。
三人、結構なハイペースで呑んでいて、
私は氷を取りにキッチンに行ったり、
追加でおつまみを作って来たりしていると、
「相変わらず、沙羅は、
なんか小動物みたいにちょこまかと動き回るんだな?」と空くんに笑われてしまう。
そして、かなり酔っ払った空くんが口にした話に、
私は静かに驚いてしまった。
「でさ。
沙羅んトコに三人目、出来たら、
俺のトコに養子に欲しいんだ。
あ、大きくなって寺を継いで欲しいっていう意味で、
別に俺んトコに物理的に入るってことじゃないし、
その時まで、別に普通に律兄さんと沙羅が育ててくれれば良いから」
「でも、空くん。
これから結婚とかは?」
「それな。
兄さん達には言ったけど、
俺、結婚しないから」
「どうして?」
「ゲイなんだよ」
「えっ?」
「俺、オトコにしか興味ないんだ。
でも、それだとコドモ、出来ないし、
ずっと好きだったヤツ、結婚したからさ。
なんかもう、良いかなと思って」
私は混乱して、
物凄く驚いた顔していたらしい。
「無理に見合いとかして結婚してもさ。
女の人とセックス出来ないから、
嫌な思い、させるだろうし。
こっちも気を遣うしさ」
「ゲイって、あの…えっと…」
「えっ?
沙羅、知らないの?」
私は困惑した顔で、
律さんと慧お兄様を見た。

