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花の香りに酔う如く
第3章 モッコウバラのキス①〜沙羅
翌朝、まだ暗くて寒い時間に目が覚めてしまった。


パジャマの上にロングカーディガンを羽織って、
キッチンに降りたら、
既に灯りはついているし、
本堂の方への廊下の電気もついていた。


私はそっと渡り廊下を進んで行くと、
朗々とした読経が聴こえてきた。


そっと進むと、
本堂で水野住職と律お兄様が並んでお経を唱えていた。



「こんなに早くから?」とびっくりしながら、
正座して耳を傾けていると、
まるで何か外国語の歌のように聴こえる。

どれくらい経ったのかも判らなかったけど、
身体が冷えてしまったのか、
クシャミをしてしまった。


2人がゆっくり、私の方を見る。


「えっ?
沙羅ちゃん?
大丈夫?
そんな所に座ってると、寒くて風邪、ひくよ?」
と、律お兄様が驚いた顔をする。


「あの…おはようございます。
声が聴こえたので。
お邪魔して、すみません。
あちらにもどっ…くしゅん…」と言って、
頭を下げて、
隣の居住スペースに戻った。


キッチンでお湯を沸かしながら、
お鍋や冷蔵庫の食材を見てみる。


炊飯器にはタイマーなのか、
ご飯が炊き上がっていたので、
取り敢えず出汁を引いて、お味噌汁と根野菜を小さめに切って筑前煮を作ってみた。

糠漬けの壺も見つけて、
中を掻き混ぜて、大根と胡瓜を引っ張り出して切ってみる。
端っこを味見すると、とても美味しくて嬉しくなってしまう。

京番茶の茶葉もあったので、
土瓶でたっぷりと煮出してみた。


重々しい食器棚から、
適当な食器を出して、
念の為、洗って拭いてみる。


そして、ダイニングテーブルも拭き清めてから、
3人分の半月型のお盆を置いて、
お箸と箸置きだけセットしていると、
水野住職と律お兄様が本堂から戻ってきた。
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