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花の香りに酔う如く
第3章 モッコウバラのキス①〜沙羅

翌日からオリエンテーションが始まった。
お寺に帰って、
ダイニングテーブルの処で、
持ち帰った時間割をお兄様に見せながら選択する講座を選んでいて、
溜息をついてしまった。
「ん?
どうしたの?」と言われて、
「構内を歩いてるとね。
サークルの勧誘が酷くて…。
新入生だって、すぐに判るのかな?」と言うと、
お兄様は楽しそうに笑う。
「そりゃ、沙羅ちゃん、
初々しいし。
それに、そもそも女子も少ないから、目立つしね?」
「今日なんて、手首掴まれて引っ張られたのよ?」と言うと、
お兄様は顔を曇らせた。
手首をそっと持って、
「痣とか、出来てない?」と言うと、
「んー。
なんか、心配だな?」と呟いた。
「大丈夫だってば。
それより、もう眠たいです。
お兄様も住職様も、
朝、早いんですもの」
「沙羅ちゃん、ゆっくりしてていいよ?」
「やだ。
朝ご飯、3人で一緒に食べたいし、
お弁当も作れるし」
「無理しないようにね?
じゃあ、おやすみなさい」と言って、
頭を撫でてくれた。
なんだか、子供扱いされているように感じてしまって、
頬を膨らませると、
律お兄様はその顔を見て声を上げて笑ったので、
私も笑ってしまった。
お寺に帰って、
ダイニングテーブルの処で、
持ち帰った時間割をお兄様に見せながら選択する講座を選んでいて、
溜息をついてしまった。
「ん?
どうしたの?」と言われて、
「構内を歩いてるとね。
サークルの勧誘が酷くて…。
新入生だって、すぐに判るのかな?」と言うと、
お兄様は楽しそうに笑う。
「そりゃ、沙羅ちゃん、
初々しいし。
それに、そもそも女子も少ないから、目立つしね?」
「今日なんて、手首掴まれて引っ張られたのよ?」と言うと、
お兄様は顔を曇らせた。
手首をそっと持って、
「痣とか、出来てない?」と言うと、
「んー。
なんか、心配だな?」と呟いた。
「大丈夫だってば。
それより、もう眠たいです。
お兄様も住職様も、
朝、早いんですもの」
「沙羅ちゃん、ゆっくりしてていいよ?」
「やだ。
朝ご飯、3人で一緒に食べたいし、
お弁当も作れるし」
「無理しないようにね?
じゃあ、おやすみなさい」と言って、
頭を撫でてくれた。
なんだか、子供扱いされているように感じてしまって、
頬を膨らませると、
律お兄様はその顔を見て声を上げて笑ったので、
私も笑ってしまった。

