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花の香りに酔う如く
第4章 モッコウバラのキス②〜律
びっくりしながらも、そっと背中を撫でていると、
意識が戻ってきたママさんは、
少し焦点が合わないような顔で、

「律さん、なかなか凄いわ。
気持ち良くて、手放したくなくなるけど、
今日だけですものね?
まだ、出てないわよね?
じゃあ、後ろからして?
奥まで突き上げて?」と言うと、
四つん這いになって振り返って僕の顔を見た。


僕はお尻を掴むようにして、
夢中になって腰を激しく振った。



「ああ…んっ。
お尻、ぶって?
淫乱女って言って?
あっ。
クリトリスも強く摘んで!
あ…あっあっ。
ナカに出して?
ほら、激しく!
もっと!
もっとよ?
あああっあっ…」


訳が判らないほど腰を振って、
一気に放出したら、
なんか目の中で星がチカチカしてしまって、
そのまま眠ってしまった。



目が覚めたら、
ママさんは居なくなってて、
デスクにメモが置いてあった。



『セックス自体はなかなか良かったわ。
でも、終わった後、寝ちゃうのはダメよ。
ちゃんと、愛してるって囁いて、
腕枕して、
髪を優しく撫でて、
キスとか、たくさんしないと失格。
それと、本当にゴムは絶対しないとね。
60点、かな?』



そう書かれていて、
コンドームの箱が一緒に置いてあった。


僕は茫然として、
暫く動けなかった。


シャワーを浴びて、
軽くベッドを整えてから部屋を出た。

フロントに声を掛けると、

「お連れ様が精算はされております。
お疲れだから起こさないようにと承っておりましたが?」と言われて、
僕は慌てて、
「もう大丈夫です。
帰ります」と言った。


なんか、吸い取られた感が半端なくて、
腰もおかしくなってた。


なんだ、これ?

と思いながら。タクシーで帰宅した。
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