この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
花の香りに酔う如く
第6章 クチナシの誘惑②〜律
あまり意識をしてなかったけど、
ふんわりと甘い香りがする八重咲きの純白の花が、
夜の闇の中で浮かんでいるようだった。


少し屈んで香りを楽しむ。

甘ったるくて、
クラクラするほどで、
花を見つめる沙羅ちゃんの横顔は、
クチナシの香りより甘くて、少し妖艶な気がしてしまった。


それで、
僕は言ってしまった。



「キス、したい」


正直、何を言ったか覚えてない。


好きだと言う気持ち。

それは、妹としてじゃなくて、
女の子として好きだってことだと。


そして、沙羅ちゃんが、
首に腕を回して、
キスをしてくれた。


夢かもしれない。



そう思って、
一度離れて沙羅ちゃんの顔を見つめて、
自分の手で沙羅ちゃんの頬を包んで、
改めてキスをした。


柔らかい唇。
少し震えている身体。
甘いシャンプーの香り。
そして、濃厚なクチナシの香り。


少し開いた唇の中に、
そっと舌先を入れて沙羅ちゃんの舌を探してみる。

触れ合っては恥ずかしそうに奥へと隠れてしまうのが、
沙羅ちゃんらしくて、
とてもそれ以上、激しいキスは出来ないと思った。


雨も降り出したし、
沙羅ちゃんは震えてしまって、
気絶しそうになっていたから、
僕は慌てて抱えるように家の中に沙羅ちゃんを連れて行って、
引き返して落としたクチナシの枝と花鋏を拾って家に入った。


少し汚れた枝を水で流してから、
コップに挿して、
沙羅ちゃんと2階に上がった。



もう少しだけ一緒に居たくて、
そう言ってみると、
沙羅ちゃんは頷いてくれた。


それで、沙羅ちゃんにはベッドで横になってもらって、
髪を撫でながら少しだけ一緒に過ごした。


少しだけじゃないと、
もっとキスしたり、
それ以上のこと、しそうだから。



さっきのクチナシの香りにやられてしまったキスが、
夢じゃなかったことと、
なんていうか、一時の気の迷いとか、
感情に押し流されてのことじゃないことを、
なんとか伝えたかったから。



でも、口下手な僕は、
上手いことそんな話も出来なくて。

それでも、沙羅ちゃんを大切にしたいってことと、
ファーストキスの記念に、
何かプレゼントしたいと言ってみた。


/235ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ