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花の香りに酔う如く
第7章 金木犀の香りほどの不安①〜沙羅

「律さん、どうしてキス、
してくれないの?」
「えっ?」
「あの後、全然、キスしてくれないのは、
気が変わっちゃったから?」
「…」
「沙羅が子供っぽいから物足りないの?
一時の気の迷いとか気まぐれだったの?」
一気にそこまで言って、律さんの方を見ると、
律さんは天井の方の一点を見つめているみたいだった。
何かあるのかと思って、
私も天井を見てみる。
すごく凝った天井で、
思わず、
「素敵な天井…」と呟いてしまうと、
律さんは小さな声で笑う。
「真剣に問い詰めてたのに、
天井のこと、言うんだ」
「えっ?」
「そこが沙羅ちゃんぽいけどね?」
そう言いながら、
手をギュッと握ってくれる。
「もうすぐ、沙羅ちゃん、誕生日だね?
何か欲しいもの、ある?」
と、全く違う話をするから、
私は頬を膨らませて、
「ほら。
律さん、ちゃんと答えてくれない。
沙羅なんかじゃ、
お子ちゃまで、つまらないって思ってるんでしょ?」と言うと、
知らないうちに涙ぐんでがポロポロ溢れてしまっていた。
律さんは私を起こしてくれて、
膝の上に乗せるようにするとふんわり抱き締めて、
ゆっくり耳元で囁いた。
してくれないの?」
「えっ?」
「あの後、全然、キスしてくれないのは、
気が変わっちゃったから?」
「…」
「沙羅が子供っぽいから物足りないの?
一時の気の迷いとか気まぐれだったの?」
一気にそこまで言って、律さんの方を見ると、
律さんは天井の方の一点を見つめているみたいだった。
何かあるのかと思って、
私も天井を見てみる。
すごく凝った天井で、
思わず、
「素敵な天井…」と呟いてしまうと、
律さんは小さな声で笑う。
「真剣に問い詰めてたのに、
天井のこと、言うんだ」
「えっ?」
「そこが沙羅ちゃんぽいけどね?」
そう言いながら、
手をギュッと握ってくれる。
「もうすぐ、沙羅ちゃん、誕生日だね?
何か欲しいもの、ある?」
と、全く違う話をするから、
私は頬を膨らませて、
「ほら。
律さん、ちゃんと答えてくれない。
沙羅なんかじゃ、
お子ちゃまで、つまらないって思ってるんでしょ?」と言うと、
知らないうちに涙ぐんでがポロポロ溢れてしまっていた。
律さんは私を起こしてくれて、
膝の上に乗せるようにするとふんわり抱き締めて、
ゆっくり耳元で囁いた。

