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ただ一緒に居たいだけ
第10章 キスの温度
「美波さん、そんなにキスすると…」と、
少し苦しそうな、困った顔をする。


「えっ?」と言うと、

「色気があり過ぎて、
もう、大変なんだけど…」と言う。


確かにさっきより、硬くなってる気がして、
紅くなってしまう。


「襲ったりはしないけど…出したい」と言って、
ハーフパンツとトランクスから引っ張り出して右手でソレを握ると、
キスしながら上下させる。


戸惑いながらも指をそっと添わせると、

「あぁ…」と健吾さんが吐息と一緒に声を出す。


セックスをしているように舌を絡ませていると、

「うっ…」と言って、
温かい飛沫を飛ばした。


健吾さんの手の平では受け止めきれなくて、
私の手の平や着ているものにもかかってしまって、
済まなそうな顔で、
「ごめん」と言った。


「大丈夫です。
洗濯しちゃえば…」と言うと、

「具合悪いのに、こんなことして、
本当にごめん。
なんか、我慢出来なかった」と言う健吾さんに、
そっと、ティッシュペーパーをボックスごと渡して、
自分でも拭いた。


「出血、酷いから、
シャワーして、着替えてきますね?
その後、健吾さんも、シャワーどうぞ?
多分、昨日の下着とか、
もう乾いてますから」と言った。


「あの…。
怒ってない?
嫌じゃなかった?」という健吾さんの頬にそっとキスして、
私はバスルームに向かった。
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