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ただ一緒に居たいだけ
第11章 深まる関係

「もう、着替えちゃった?」
「えっ?」
「渡したいものがあって。
フロントまで降りて来れる?」
「あ…ああ。
そういう意味ですね?
はい。
たった今、チェックインしてお部屋に入ったばかりですよ?」
「じゃあ、5分、いや、7分後に、
フロント階で。
渡したらすぐに帰るから」と言って、
慌ただしく電話を切るので、
クスリと笑った。
5分でも10分でもなく、
7分後というのが、
健吾さんらしいと思った。
5分ほどしてからフロントに降りて、
「知人がこちらに立ち寄ってくれるんですけど、
お話出来る場所、ありますか?」
と訊くと、
「こちらの前のスペースか、
そちらのカフェでしたら、
まだ営業しております」と言われた。
そして、本当に7分後に健吾さんが来るから、
クスクス笑ってしまった。
とても仕立ての良いスーツ姿で、
ちょっと雰囲気が違っていた。
「おや?
川島様?」と、
フロントの奥から控えめな声がするので、
そちらを見ると、
少し偉そうな役職の方が軽くお辞儀をしていた。
健吾さんは軽く会釈をしていた。
「健吾さん。
あちらのカフェでしたら、
まだ営業してるそうですよ?」と言うと、
優雅に腕を組んでくれて、
そちらに移動した。
椅子を引いてくれて座ると、
「急に申し訳なかったです」と言いながら、
「ブレンドを。
美波さんは?」と言われて、
「ダージリンを」と言った。
「健吾さん、有名人なの?
ホテルの偉そうなおじさんが、
挨拶してましたね?」
「いやいや。
ここのホテル、仕事で結構使うから…」と笑う。
「面が割れてるから、
部屋に忍び込むことも出来ないな?」と言って、
子供みたいな顔で笑った。
「えっ?」
「渡したいものがあって。
フロントまで降りて来れる?」
「あ…ああ。
そういう意味ですね?
はい。
たった今、チェックインしてお部屋に入ったばかりですよ?」
「じゃあ、5分、いや、7分後に、
フロント階で。
渡したらすぐに帰るから」と言って、
慌ただしく電話を切るので、
クスリと笑った。
5分でも10分でもなく、
7分後というのが、
健吾さんらしいと思った。
5分ほどしてからフロントに降りて、
「知人がこちらに立ち寄ってくれるんですけど、
お話出来る場所、ありますか?」
と訊くと、
「こちらの前のスペースか、
そちらのカフェでしたら、
まだ営業しております」と言われた。
そして、本当に7分後に健吾さんが来るから、
クスクス笑ってしまった。
とても仕立ての良いスーツ姿で、
ちょっと雰囲気が違っていた。
「おや?
川島様?」と、
フロントの奥から控えめな声がするので、
そちらを見ると、
少し偉そうな役職の方が軽くお辞儀をしていた。
健吾さんは軽く会釈をしていた。
「健吾さん。
あちらのカフェでしたら、
まだ営業してるそうですよ?」と言うと、
優雅に腕を組んでくれて、
そちらに移動した。
椅子を引いてくれて座ると、
「急に申し訳なかったです」と言いながら、
「ブレンドを。
美波さんは?」と言われて、
「ダージリンを」と言った。
「健吾さん、有名人なの?
ホテルの偉そうなおじさんが、
挨拶してましたね?」
「いやいや。
ここのホテル、仕事で結構使うから…」と笑う。
「面が割れてるから、
部屋に忍び込むことも出来ないな?」と言って、
子供みたいな顔で笑った。

