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ただ一緒に居たいだけ
第5章 ちょっとしたジェラシー
翌日、神戸に移動して研修会をした。

夕方に全て終わって、
本社と電話連絡をしてからホテルにチェックインした。


シャワーを浴びて、
仕事用の服しかなかったのでそれに着替えて連絡を待った。


7時ぴったりに、
「ロビーについたよ」とLINEが来たので、
サコッシュに携帯とハンカチと小さい方のお財布を入れて下に降りた。


「あれ?
ルイさんは?」と訊くと、

「あいつ、残業になっちゃって…。
後で合流するって」と言われた。


車で来てくれてて、
「食べたいものは?
行きたいトコとか、ある?」
と訊かれて、

「んー。
仕事でしか来たことないから、
何があるかわかんなくて。
食べたいモノ…?
お好み焼きとか、なんか、関西的なやつ」と言うと、

「お好み焼きか。
んー。
じゃあ、適当に行こか?」と笑われる。


それで、海が見える複合商業施設みたいな処でお好み焼きを食べて、
夜景が綺麗な処をグルリと回ってくれた。


何処も綺麗で、
嬉しくなってしまったけど、
ヒール靴が痛くなってしまって、
あんまり歩けなくなって、
そのままホテルに連れ帰って貰った。


「ルイ、間に合わへんな?」

「あ!
関西弁だ!」と言うと、
サブマスターさんは照れ臭そうに笑った。




「ルイ来たら、運転頼んで飲めたのにな」

「ごめんなさい。
私、ペーパードライバーだから、
運転代われなくて」

「いや。
アンジェラさん、運転せん方がええで?
自転車出て来た時、
悲鳴あげて腕、掴まれてホンマ焦ったわ」と笑われてしまった。


照れ隠しに握手を求めながら、
「今日は楽しかった。
ありがとう」と言うと、

「こっち、来る時は、
絶対教えて?
大阪もすぐやし。
案内する」と言って、
そっと握手をしてくれた。
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