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ただ一緒に居たいだけ
第6章 家族でご飯
「どうしてシュラスコに?」

「えっ?
お父様、お嫌いでしたか?」

「あの…。
私は貴女の父親ではないので、
名前で呼んで欲しいんですが?」

「川島様?」

「いや。
名前の方で…」

「健吾様?」

「さんが良いんだけど?」

「お父さん、鼻の下、伸びてるよ?」
とメイちゃんが言うので、
私は困惑してしまう。


「じゃあ、健吾さんってお呼びしますね?」

「えっと、こっちも名前で呼んでも?」

「ええ。
勿論です」と言うと、
目尻を下げながら笑っているのが可笑しくて、
私も笑ってしまうと、
慎吾さんがちょっと怒った顔をしているのが目に入った。


飲み物を訊かれて、
私はサングリアにしてみる。

健吾さんと慎吾さんはワイン。
渉さんとメイちゃんは、ビールを飲んだ。


サラダバーでたっぷり、
カラフルなお野菜を摂って、
テーブルに回ってくるお肉をモリモリ食べて、
あれこれ話をした。


名古屋に出張になったら、
絶対連絡くださいと言われて、
曖昧な顔で笑う。


「何処で知り合ったんだ?」と言う質問には、

「趣味のサークルで…」と2人は説明していて、
可笑しくてクスクス笑ってしまう。


途中からオレンジジュースにしたけど、
私はすっかり酔ってしまっていた。
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