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ただ一緒に居たいだけ
第7章 深夜の出来事
ジタバタして何かを蹴飛ばした音で、
健吾さんがひょっこり部屋を覗いてくれて、

「どうした?
慎吾、お前、何してる?」と言う。


「あの…ごめんなさい。
私がいけないの。
コーヒー、淹れてきますね?」と言って、
慌ててキッチンに行った。


慎吾さんも慌てて追いかけてきて、

「美波さん、ごめんなさい」と頭を下げる。


「今度、無理矢理キスしたら、
股間を蹴り飛ばすからね?」と笑って、
ランチョンマットを渡して、
「これ、並べてね?」と言った。


残り野菜で作ったミネストローネとスパニッシュオムレツ、
冷凍してたバゲットを焼き戻しただけの簡単な朝食になった。


ちょっと緊張感の漂う食卓。
会話も少なめ。

でも、簡単なメニューなのに、
2人とも美味しいと食べてくれた。



もう一度、食後のコーヒーを淹れて、
ソファに置かれた畳んだブランケットなんかを片付けてたら、
健吾さんと慎吾さんが、少し険悪な口調で話し始めた。
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