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ドン亀スプリンター
第6章 一年の計は
 二人の尻を並べてこのまま交互に後ろから突いてやりたいという欲求が沸いてきたがぐっと堪える。
 ここには10日間も滞在するのだ。
 抱くのはいつでも何回でも何時間でも出来る。
 「もういい。」
 奉仕を中断させられ不安げに見上げる二人に小さく頷く。
 「面白い所へ連れてってやろう。」

 三人揃って素肌の上に浴衣を纏うと施錠して廊下に出る。
 廊下の窓からは燃えるような夕焼け空が見える。
 エレベーターに乗ると階数パネルのB1を押す。
 ボタンの横には「従業員のみ」と書かれているが気にしない。
 ここに降りる為にフロントで婆に袖の下を渡したのだ。
 エレベーターの扉が開くと目の前に在ったのは薄汚いバックヤード。
 これは確かに「従業員のみ」が来る場所だ。
 が、俺はエレベーターの直ぐ横にあるドアのノブを回す。
 ドアの向こうには下り階段。
 「お義父様。怖い。」
 声を震わせしがみついてくる宣子の尻を撫でてやる。
 「大丈夫。お前等の好きな所だよ。」
 何の説得力もない台詞だが宣子はニッコリ微笑む。
 対して依子は眉間に皺を寄せている。
 「なんだ。お前も尻撫でてやろうか?」
 「も、申し訳ございません。今はお仕置きの後が痛くて・・・」
 恥ずかしそうに呟く依子に思わず吹き出してしまった。
 俺が宣子ばかり可愛がるので不機嫌になっていたのかと思えば浴衣が傷に擦れて辛かっただけのようだ。
 三人で階段を下り現れたドアを開けるとそこはドピンク色の世界だった。
 バイブレーター、ピンクローター、といったオナニーグッズ。
 鞭、縄、手錠といったSMグッズ。
 ナース、メイド、セクシーポリスに女王様のコスプレ。
 ありとあらゆる大人の玩具が数多く陳列されている。
 「アダルトショップですか?」
 依子の口からは少しガッカリした様子が伺える。
 確かにアダルトショップなら宣子も連れて何回も通った事がある。
 「ただのアダルトショップだと思うか?」
 指差した先の棚に書いてある商品の説明文を読んで依子の顔色が変わる。
 そこには一般では扱われない違法薬物や麻薬、覚醒剤。
 一滴、一錠で効果抜群の睡眠薬や催淫材。
 銃火器や匕首、日本刀などの凶器が並んでいる。
 「ここはな。そっちの筋の方専門のお店なんだよ。」
 その筋の人にとってはSMグッズなんかは手軽に入る拷問具だ。
 
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