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私たちは、女同士でエッチする
第13章 美雪とセシリア 2
 セシリアが教えてくれたが、”面倒くさい”、”恥ずかしい”等の理由から誰もやりたがらなかった事と、当時はまだ警察から睨まれておらず、経歴に特に暗い影も無かった事から最終選抜まで進み、しかもそのまま行けば選ばれる可能性すらあった様だ。

「ああいうお役所は、一度関係を持ってしまえば余程の事が無い限り、何かへまをやらかしても庇ってくれるからね、問題を嫌うから。そうすればもう、自分に手は出せないだろう、と踏んだみたいなんだけど。人の心の隙に付け込んだり、煽動する術を知っている奴だったんだよ。・・・何処で身に付けたのかは知らないけれど」

 そこまで言うとセシリアはハァッと溜め息を付いた。

「ああいう手合いはね、美雪。まともに相手をしたら駄目なのデス。何故なら自身のやった事に対して少しも責任を感じてもいなければ、そもそも取るつもりも無いからです。どんな理由付けをしようとも、それは変わりませんよ。例えそれでどれだけ多くの人々を苦しめようが、場合に因っては自分の所属している組織、会社等がどうなろうとも知った事では無いのです。”最終的な責任を、絶対に自分が取らなければならない”状態にでもならない限り、それは変わることは無いでしょう、どうせ周囲をのせるだけのせておいて、巻き込むだけ巻き込んでおいて、”いざとなれば辞めれば良い”程度の認識でしか無いですからね。でも彼等はそれで逃げられたとしても会社は残ります、逃げられないのです。彼等が犯した罪の全てを背負い、不名誉を擦り付けられた状態でやって行くしか無いのです」

「ヨーロッパの人って現実的なんですね、先生。私、もう少し優雅でロマンティックな所もあるって思ってた・・・」

「ノン。全くナンセンスですよ、そのシンクは。でもまぁ、もしかしたら、リアリストと言うよりはアナーキーなだけかも知れませんケレド」

「そっか。・・・でも確かに私が抱くヨーロッパの文化や街並みって、何処かに中世のそれが反映されているのかも知れないです。”シンデレラ”とか、”長靴を履いた猫”とかの、何処か王公貴族の様な・・・」

「アッハハハハハハッ!!」

 少し俯き加減で済まなさそうに話す少女の話しに思わずセシリアが吹き出してしまう。
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