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私たちは、女同士でエッチする
第16章 ラナと紗耶香
 沙織たち退魔士の一族は、時代の波に翻弄されてきた存在でもあった、ある時は人々を守ってくれる守護者として崇められ、またある時は異端とされて迫害を受けてきたのだ。

 それだけに、彼らは同族意識が強くて基本的には血族や同業者同士で固まって住んでいた、現に沙織の中島家から半径500メートル圏内にはその手の家が26件もあって、それぞれに連絡を取り合っていたのだ。

 そのうちの一つに一条家があったがここの三女である“一条 紗耶香”は沙織と同い年ながらも非常にストイックな少女で暇さえあれば鍛錬に打ち込んでいた。

 同年代の戦士たちよりも頭一つ抜きん出た実力を誇っていた彼女は10歳頃までには独り立ちの認可を与えられて、人々に仇なす妖魔との戦いに人知れず身を投じて来たのだった。

 そんな紗耶香はア-シェの事を知っていた、沙織の紹介で知り合った二人は性格や思考が似ていたこともあってすぐに打ち解け、沙織を交えて時々、三人で遊ぶようになっていった。

 ちなみに。

 そんな紗耶香もオナニーは知っていたし、また沙織と同様に百合っ気があった、だからなんとなく、沙織とアーシェの関係にも気が付いてはいたものの、だからと言って“自分も混ぜろ”とは彼女は言わなかった、さすがに恥ずかしかったのと、二人のお邪魔虫になりたくはなかったためだ。

 それに彼女は、あくまでパートナーは一人に一人であるべきだ、との考えがあった、たった一人でいいから、お互いにもう戻れないところにまでイキ尽してしまいたい、グチョグチョになるまでやり合ってみたい、と言う密かな、それでいてかなり危ない性癖を隠し持っていたのである。

「アーシェのいる世界に、行ってみたいな」

「へええ。じゃあ連れて行ってあげようか?」
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