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私たちは、女同士でエッチする
第36章 希望とセーニャ・5
「はぁーっ、はぁーっ。はぁーっ、はああぁぁぁ・・・っ!!!」

「はあはあっ、はあはあ・・・っ!!!」

 裸のままでファイティングポーズをキメ込みつつも、互いに向かい合って立ち尽くす希望とセーニャ。

 両者共に全身から大粒の汗を掻き、肩で息を付いていた、2人はもう20分もの間、雌雄を決するべくしのぎを削り合っており、自身も相手も顔に二発、腹にも二発、そして右脚太腿に一発の直撃を受けていた、しかし。

「はぁーっ、はぁーっ。はぁーっ、はああぁぁぁ・・・っ!!!」

「はあはあっ、はあはあ・・・っ!!!」

 その顔にはまだまだ気力が漲っていて眼力もまるで衰えてはいない、そうだ、どちらもまだ勝負を諦めてはいなかった、希望は自分と妹を守るために、一方のセーニャもまた、自分達の尊厳と集落を守るために全力を挙げてそれぞれに相対していたのだ。

「はっ!!!」

「うぐ・・・っ!!?」

 正拳突きや手刀、足技等を互いに掛け合ってほぼ同じだけのダメージを相手に与えた2人は一旦、距離を取って息を整える事にした、このままではどうやっても責めきれないと、判断した為である。

「はぁーっ、はぁーっ。はぁーっ、はああぁぁぁ・・・っ!!!」

「はあはあっ、はあはあ・・・っ!!!」

(な、なんてヤツなの。あのセーニャってエルフ、私の空手の技を五発はまともに受けているのに。まだ戦う力はあるし、やる気もぜんぜん落ちてない・・・!!!)

(このノゾミと言う少女、中々やる。私の蹴りやパンチを真正面から何発も喰らっているのに少しも戦意も身のこなしも衰えてはいない・・・!!!)

 互いにそれぞれの力量と胆力を知って驚嘆し、恐れ、かつ敬意を確かなモノとする。

 別段世の中を甘く見たり、物事に対して慢心するような存在では無かったモノの、それでもやはり格闘技をより深い領域にまでやり込む人間と言うモノは、男女問わずに何処か人を食ったような部分があるのだ。

 当然、希望もセーニャもそれはそうで、持ち前の負けん気の強さも相俟って当初は相手をやや下に見ていたのであった、しかし。
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